米国での規制整備や市場の成熟を背景に、暗号資産(仮想通貨)企業の「IPOブーム」が加速しています。象徴的な事例が、ステーブルコイン「USDC」発行のサークル(Circle)社です。2025年6月の上場で、株価は公募価格31ドルから一時300ドル近くへ急騰し、大きな注目を集めました。
Circleに続きBitGoなども上場し、2025年の仮想通貨関連企業のIPO調達額は前年比40倍の140億ドルに到達。2026年以降もIPOを検討する企業が相次いでおり、本記事では上場済み・予定企業を一覧で紹介し、仮想通貨関連株の買い方からIPO参加方法まで解説します。
株式投資に
そもそもIPOとは?
IPO(Initial Public Offering)とは、新たに自社の株式を発行・公開し、一般投資家が株式を自由に取引できるようにするプロセスです。「新規公開株式」「新規上場株式」などとも表現されます。
IPOを実施する会社にとっては信頼性やブランディング力の向上、資金調達がしやすくなる等のメリットがあります。
投資家にとっては、知名度が上がりきる前の優良企業に投資できる、場合によっては短期間で大きなリターンを狙える、などの利点があります。
このように、IPOは会社と投資家双方にとって大きなイベントといえます。
仮想通貨企業によるIPOのトレンド
2025年、仮想通貨関連のIPOは少なくとも11件を超え、調達額は世界全体で約146億ドルに達しました。前年の4件、3億1000万ドルと比べると40倍以上の資金が流れ込んだことになります。
大手海外仮想通貨メディアThe Blockの記事では、CoinbaseのM&A責任者Aklil Ibssa氏が、2025年のIPOの増加の背景として以下の4つを挙げています。
- トランプ政権の仮想通貨推進:仮想通貨に対する規制を緩和し、イノベーション促進を重視する政策へ転換
- 政府による仮想通貨保有:米国が国家戦略として仮想通貨の保有を検討し、資産クラスとしての正当性が向上
- 法整備の進展:GENIUS Act(ジーニアス法)が成立し、クラリティ法など仮想通貨の法的位置づけを明確化する動きが加速
- ビジネスモデルの安定化:価格変動依存から手数料・カストディ・ステーブルコインなどの安定収入へシフト
- ステーブルコインの普及:USDCやUSDTなどが決済インフラとして定着し、市場全体のボラティリティ耐性と安定性が向上
- 機関投資家の参入加速:ビットコイン現物ETFの承認により、年金基金や資産運用会社などの大口資金が流入
- 主要取引所の株式市場入り:CoinbaseがS&P500銘柄に採用され、仮想通貨企業が伝統的金融市場で認知され、株式研究・ポートフォリオの枠組みに組み込まれやすくなった
- 大手企業の本格参入:Visa、Walmart、Amazonなどが決済やブロックチェーン技術の活用を検討・実施
- M&A・提携の活発化:伝統的金融機関が仮想通貨企業を買収・提携し、新規事業領域として注力
- 金融インフラへの導入:銀行や証券会社がブロックチェーン技術を決済・証券管理システムに導入し、効率化を推進
IPO・上場予定の仮想通貨企業10社
ここでは、2026年以降にIPOや上場を予定・検討している注目の仮想通貨関連企業を、国外7社・国内3社の計10社紹介します。各企業の評価額、上場予定時期、事業内容と準備状況をまとめました。
国内
| 企業名 | 評価額 | 予定時期 | 企業概要とIPO関連の情報について | 公式サイト |
|---|---|---|---|---|
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GMOコイン 詳細 |
ー | 未定 | 仮想通貨取引所を運営。「健全で開かれた仮想通貨関連市場のリーディングカンパニー」を掲げ、知名度向上や人材確保等を目的にIPOを目指す。 | 口座開設 |
|
bitbank 詳細 |
ー | 未定 | 仮想通貨取引所を運営。2021年に株式会社ミクシィが株主に。2024年末に翌年半ばを目処としたIPOへの言及があったが、2026年現在まで未上場。 | 口座開設 |
| bitFlyer | ー | 未定 | グローバルに仮想通貨取引事業を展開。IPOの具体的な情報は未公表だが、公式の採用ページではIPO準備に伴うIR担当者の募集を行っており、上場に向けた体制構築を進めている。 | 口座開設 |
国外
| 企業名 | 企業評価額 | 予定時期 | 企業概要とIPO関連の情報について |
|---|---|---|---|
|
Kraken 詳細 |
200億ドル (2025年11月時点) |
2026年第1四半期 | 米国の大手仮想通貨取引所。昨年11月にIPO届出を提出し、その後SECとの訴訟和解など、IPOに向け着々と準備を進める。 |
|
Ledger 詳細 |
15億ドル(2023年時点) | 早ければ2026年中 | ハードウェアウォレットなどを手がけるフランスの企業。自己保管・セキュリティ需要の高まりを受け、2025年には売上高が数百億ドルと過去最高に。 |
|
Consensys 詳細 |
70億ドル(2022時点) | 早ければ2026年中 | 仮想通貨関連のソフトウェアを開発する。Metamaskが代表的。IPOにあたりJPモルガンとゴールドマンサックスをアドバイザーに起用。 |
|
CertiK 詳細 |
20億ドル(2022時点) | 未定 | 「初の上場Web3サイバーセキュリティ企業」を目指す。IPOの具体的な計画は未定。 |
|
Grayscale 詳細 |
ー | 未定 | 仮想通貨にフォーカスした資産運用会社で、約350億ドルの資産を管理する。昨年IPO申請を提出、株式のトークン化も視野に入れているという。 |
|
アニモカ 詳細 |
50億ドル(2022時点) | 2026年に合併完了予定 | ブロックチェーンやNFTを活用したサービスを提供し、約400件のWeb3関連投資を行うグローバル企業。AIフィンテック企業Currenc Groupとの合併によりナスダック上場予定で、2026年中の完了を見込む。 |
| Blockchain.com | 70億ドル(2022時点) | 未定 | 仮想通貨取引所やウォレットを運営。昨年10月にSPAC(特別買収目的会社)によるIPO可能性が報道されたものの、未だ公式のコメントはなし。 |
なお、上述の企業が続々とIPO計画を打ち出す中、米リップル社は「株式公開(IPO)の予定なし」と明言しています。
リップル社は、米国を拠点とするフィンテック企業で、XRP Ledger (XRPL) 上のネイティブ仮想通貨であるXRPをブリッジ資産として活用したクロスボーダー送金ソリューションを提供しています。これまで度々IPOの有無が注目されてきましたが、資本が十分であることから、当面は買収などの事業成長に注力するといいます。
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過去に実施したIPO企業
以下の企業はすでにIPOを果たしており、仮想通貨関連株として証券会社を通じて取引できます。
Coinbase(NASDAQ:COIN)
2021年に仮想通貨関連で初のIPOを実施、米ナスダックに上場。2026年2月現在の時価総額は430億ドル強であり、S&P500銘柄にも選ばれるなど、米大型株の一つとなっています。
Circle(NYSE:CRCL)
2025年6月にニューヨーク証券取引所に上場。調達規模は約11億ドルで、米IPOとしては2021年以来の水準でした。株価は公募価格31ドルから一時300ドル近くまで急騰し、2025年を象徴する仮想通貨関連IPOとなりました。
BitGo(NYSE:BTGO)
今年1月にニューヨーク証券取引所に上場、仮想通貨関連では今年初のIPOに。ビットコインの急落局面に見舞われつつも、その初値は公開価格を24%強上回りました。
Gemini(NASDAQ:GEMI)
2025年9月に米ナスダックに上場。初日はIPO価格を14%上回ったものの、1ヶ月後にはIPO価格割れ。同年にIPOを果たしたCircleやBullishと比べると控えめな結果となりました。
コインチェックグループ(NASDAQ:CNCK)
コインチェックグループ N.V.(ティッカー: CNCK)は、オランダに本社を置く持株会社で、日本の大手仮想通貨交換業者コインチェック株式会社の中間持株会社です。2022年の発表から2年越しのIPOとなりました。
仮想通貨関連株の買い方・IPOへの参加方法
国内のIPOは証券会社を通して参加することが可能で、口座を開設すればよく、仮想通貨に関する特別な手続き等は必要ありません。口座開設後は希望銘柄のIPOスケジュール・価格条件を確認して申し込み、当選すればその銘柄を公開価格で購入することができます。
一方、米国のIPOには国内から直接参加することはできません。本記事で紹介した仮想通貨企業のIPOは海外企業が多いため、直接IPOに参加できないのは仮想通貨ユーザーにとっては残念な部分ではあります。
しかし、moomoo証券では上場当日の取引開始前から注文受付が可能です。moomoo証券は米国株の取り扱い銘柄数が多く、すでに上場済みの仮想通貨関連株の取引もしやすいため、仮想通貨ユーザーにとっておすすめのネット証券の一つといえます。
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アカウント登録:メールアドレスまたは携帯番号を登録・ログインする
ユーザー情報入力:申込みフォームにユーザー情報を入力する
本人確認書類の提出:必要書類(マイナンバー確認書類と本人確認書類)を提出する
表示されている手順に沿って口座開設手続きを行っていくので、初めて証券会社の口座を開設する方でも迷わず開設できるでしょう。
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