米国金利引き上げを警戒する株式市場/一方で仮想通貨市場は無風
- 1月FOMCの議事要旨の発表を受け、日米株式市場は下落
- 日本時間22日明朝に発表されたFOMC議事要旨の内容は、景気に対する強気の見通しと、利上げペースを引き上げる事を示唆するもので、日米株式市場は警戒感から売られる展開となりました。
- 3月のFOMCで利上げか
- FOMC議事要旨の結果を受けて、米国10年国債利回りは4年ぶりとなる2.957%まで上昇。FF金利先物は3回を既にほとんど折り込み、3月でのFOMCの利上げ確率は94%に。4回以上の可能性も出てきました。
- 仮想通貨市場はほとんど無風
- 株式市場が下落する一方で、仮想通貨市場はほとんど無風のレンジ相場。しかし、米国金利の動向には引き続き警戒が必要かもしれません。
NY市場
22日明朝(米国時間21日)に終了したNY市場は
- ・ダウ工業30種平均 24,797.78(-166.97)
- ・ナスダック 7,218,23(-16.08)
- ・S&P500 2,701,33(-14.93)
で引けました。
NYダウはプラス圏で推移していましたが、1月末開催分のFOMC議事要旨が発表されると一転マイナス圏に。
多くの委員が景気対して強気の見通しを示し、「さらなる段階的引き上げが正当化される」と利上げペースに関する表現を引き上げることで一致しており、インフレリスクに対する言及もありました。
上記の結果を受け、米国10年債利回りは4年ぶりとなる2.957%まで上昇。
FF金利先物から想定される利上げ回数は3回を折り込み、3月の利上げ確率も非常に高いものとなりました。
一部の投資家からは利上げ回数を4回と見る向きも出てきました。
ナスダックはマイクロソフトやアップルなど時価総額の大きい銘柄が下げたことで、指数を押し下げました。
一方で、アマゾンが初めて1500台をつけた他、JPモルガンチェースも上昇しました。
東京市場
22日の東京市場は
- 日経平均 21,736.44(-234.37)
- TOPIX 1,746.17(-15.44)
- マザーズ 1,206.31(-13.39)
で引けました。
東京市場もNY市場に引き続き売り優勢の展開に。
一時下げ幅は300円を超える場面もありました。
日銀によるETF買いの思惑から下げ止まる動きもありましたが、日経ボラティリティ・インデックスの上昇を嫌気し、買い向かう投資家は少なく、結局大幅マイナスで引けました。
仮想通貨市場
株式相場の下落の影響をほとんど受けず、BTC/JPYはレンジ相場の展開に。
FOMC議事要旨発表前後あたりから下落が始まっていましたが、東京市場時間でその下げ分を埋め、一旦上昇しました。
長期金利の上昇が見込まれ、株式債券市場が荒れる中で、ほとんど無風といえる展開でした。
しかし仮想通貨市場は遅れて影響が出てくる事も多く、警戒は必要でしょう。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します