はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

暗号技術先駆者アダム・バック、ビットコインの金融インフラ構想を紹介|WebX2025

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Blockstreamのビットコイン基盤システムを紹介

大型Web3カンファレンス「WebX」では25日、ビットコインとブロックチェーンのインフラ開発をリードするBlockstream(ブロックストリーム)のアダム・バックCEOが「ビットコイン基盤システム」というテーマで講演した。

「WebX」は国内最大手のWeb3メディア「CoinPost」を運営する株式会社CoinPostが企画し、一般社団法人WebX実行委員会が主催するWeb3カンファレンスで、今年は8月25日と26日に「ザ・プリンスパークタワー東京」で開催されている。

バック氏は現在の金融システムについて「断片化された通貨、コストの高い仲介業者、不透明なプロセス、遅い決済、脆弱なネットワーク、カウンターパーティリスク」という課題を指摘した。米国では約300億ドルの決済に5〜10日、取引に1〜3週間を要する現状を説明し、「統一されたマネー・価値移転プラットフォーム」としてのビットコインオペレーティングシステムを解決策として提示した。

ビットコインの時価総額は10年前の34億ドルから現在2兆4000億ドルまで成長したと述べ、金融エコシステムでの採用拡大を強調した。ビットコインを単なる価値保存手段ではなく、価値移転のオペレーティングシステムとして位置付けている。

技術面では「あらゆるユースケースに対応したレイヤードアプローチ」を採用し、3層構造を提示した。ベースレイヤーのビットコインが「グローバルな価値保存・決済機能を不変的かつ希少性を保って提供」し、ファイナンシャルレイヤーのリキッドが「サイドチェーンで金融資産発行・ノンカストディアル・最小限のカウンターパーティリスク」を実現、ペイメントレイヤーのライトニングが「企業向けの瞬時P2P決済」を可能にする。なお、リキッドはブロックストリームの製品である。

ビットコイン・オペレーティングシステム(OS)の機能として「ビットコイン国債と主権準備金の安全なカストディ」「ビットコインネイティブ財務会社向け証券発行」「資産管理顧客向けプライムブローカレッジへのコマーシャルカストディ拡張」「グローバル資本流通チャネルへの資産マネージャー接続」の4点を挙げた。バック氏は「インターネットが情報のOSになったように、ビットコインは資本市場のOSになりつつある」と強調した。

ブロックストリームエンタープライズは3つの製品ラインを展開している。「カストディ・トレジャリー」では企業管理・運営機能付きの安全な資産保管、「トークン化・スマートコントラクト」では発行資産のフルライフサイクル管理、「サービスとしてのサイドチェーン」では高速かつ機密性の高い決済を実現する。

機関投資家の参入により、ビットコイン総供給量の約10%が企業・機関保有となった現状を踏まえ、今後は仮想通貨関連技術の金融インフラへの統合が進むと予測した。ストラテジー株式などの仮想通貨関連資産から段階的に展開される見通しを示した。

関連:ビットコインを保有する上場企業ランキング|日本・米国の注目企業を解説

関連:アダム・バック氏が語るビットコインの強みとL2ソリューション、日本市場への期待 【独自取材前編】

▼登壇者概要

アダム・バック氏(BlockstreamのCEO)

ビットコインとブロックチェーンのインフラ開発をリードするBlockstreamの共同創設者でCEO。ビットコインの生みの親とされるサトシ・ナカモトと交流があったことで知られる。

ビットコインのホワイトペーパーでサトシ・ナカモトが言及したプルーフ・オブ・ワーク(PoW)のアルゴリズム「Hashcash」を発明。過去にはマイクロソフトなど多くのテック企業で上級職を務めた経験も持つ。

▼WebXとは

WebXとは、日本最大の暗号資産・Web3専門メディア「CoinPost(コインポスト)」が主催・運営する、アジア最大級のWeb3・ブロックチェーンの国際カンファレンスです。

このイベントは、暗号資産、ブロックチェーン、NFT、AI、DeFi、ゲーム、メタバースなどのWeb3関連プロジェクトや企業が集結。起業家・投資家・開発者・政府関係者・メディアなどが一堂に会し、次世代インターネットの最新動向について情報交換・ネットワーキングを行うイベントです。

数千名規模の来場者と100名以上の著名スピーカーが参加し、展示ブース、ステージプログラムなどを通じて、業界最前線、グローバル規模の交流とビジネス創出が行われます。

2025年8月25日-26日 東京開催

WebX 2025

CoinPost主催 - アジア最大級のWeb3カンファレンス

注目のスピーカー

Web3・仮想通貨業界を代表する世界トップクラスのスピーカーが東京に集結。 最新技術動向から投資戦略まで、業界の未来を形作る貴重な議論をお届けします。

その他の注目スピーカー

アーサー・ヘイズ

BitMEX、Maelstroom創設者

オードリー・タン

台湾の元デジタル大臣

堀江 貴文

実業家

宮口 あや

イーサリアム財団理事長

松本 大

マネックスグループ会長

ヨーロピアン

個人投資家(仮想通貨)

テスタ

個人投資家(株)

岐阜暴威

個人投資家(株)

WebX 2025について

WebX 2025は、CoinPost企画・運営による日本最大級のWeb3・仮想通貨カンファレンスです。2025年8月25日から26日まで、東京のザ・プリンス パークタワー東京で開催されます。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/18 火曜日
18:06
トランプ一族、世界初のトークン化ホテル開発プロジェクト参画を発表
トランプ・オーガニゼーションとDAR Globalが世界初のトークン化ホテル開発をモルディブで発表。ブロックチェーン技術を活用した新たな不動産投資モデルとして注目される。
18:03
Aave、米国で高利回り貯蓄アプリ「Aave App」開始へ 銀行入金・残高保護に対応
DeFi大手Aaveが一般ユーザー向け貯蓄アプリ「Aave App」を米国で提供開始予定。最大100万ドルの残高保護、自動積立機能など、従来の銀行預金(平均0.4%)を上回る利便性を提供する。
17:00
金商法移行で暗号資産市場はどう変わる? JVCEA小田会長が業界の懸念に回答|独自取材
暗号資産の金商法移行が最終局面を迎える中、日本暗号資産取引業協会(JVCEA)の小田玄紀代表理事がCoinPostの独自取材に応じた。開示規制は分散性の高い銘柄を対象外とし、取扱銘柄の大幅減少は想定されていないと明言。規制の枠組みを理解した上での革新を呼びかけた。分離課税実現には金商法移行が必要条件の一つであり、多くの政党が前向きに検討していると認識を示した。
16:23
マウントゴックス、ビットコイン1万BTCを動かす 弁済に進展か
破綻した暗号資産取引所マウントゴックスが11月18日、約1万608BTC(約1,470億円相当)を移動した。過去の大規模移動が債権者返済に先立って実施されてきた経緯から、今回も返済準備の可能性が指摘されている。同社は2024年7月から返済を開始しており、現在も約3万4,689BTCが未配布となっている。
14:54
暗号学者アダム・バック、ビットコインの現実的な量子リスクは最短でも20年後 「備えは十分可能」
暗号学者アダム・バック氏が量子コンピュータによる脅威について「20-40年は安全」との見解を示した。一方、専門家の間では5-10年以内のリスクを指摘する声もある。
13:40
エルサルバドル、下落局面で約155億円相当のビットコイン押し目買い 保有高は7474BTC
エルサルバドル政府が市場下落局面で約155億円相当のビットコインを追加購入し、保有高は7474BTCに達した。2025年1月に法定通貨地位を撤廃したものの、ブケレ政権は戦略的準備資産としての蓄積を継続している。
13:25
ヴィタリック、イーサリアムのプライバシー保護ツール「Kohaku」を紹介
仮想通貨イーサリアムのブテリン共同創設者がプライバシー保護ツール「Kohaku」を新たに紹介した。Railgun連携やゼロ知識証明で匿名性を強化する開発ロードマップを解説する。
13:10
CZ氏、6650億円の罰金返還なら米国に再投資と言及
バイナンス創業者CZ氏が米司法省への約6650億円の罰金返還時に米国再投資を表明。トランプ大統領からの恩赦後、民主党議員からの腐敗疑惑批判に対し、感謝と慎重さのバランスを強調した発言として注目される。
11:25
伝説投資家ドラッケンミラー、ブロックチェーン融資企業フィギュアの株式を120億円相当取得
フィギュア株価上昇 米ウォール街の伝説的なヘッジファンドマネージャーであるスタンリー・ドラッケンミラー氏が運営するデュケイン・キャピタルは11月15日、第3四半期の13F報告書…
10:55
ソラナ保有企業フォワード、367億円相当SOLをコインベースへ入金 警戒高まる
仮想通貨ソラナを財務資産として保有するナスダック上場のフォワード・インダストリーズが約367億円相当のSOLをコインベース・プライムに移動させた。売却か社内再編成かは不明だ。
09:50
「ビットコイン下落の背景は米ドル流動性低下」アーサー・ヘイズが年末までの市場予想
アーサー・ヘイズ氏が仮想通貨ビットコイン下落の原因を米ドル流動性縮小と分析した。ETF資金流出の背景や今後の下落および急騰シナリオを解説している。
09:30
自称「IQ276」のキム・ヨンフン、BTCは今後45日間で22万ドルまで上昇すると予想
自称IQ276のキム・ヨンフン氏は、仮想通貨ビットコインの価格は今後45日間で22万ドルに到達すると予想。明確な根拠は示していないが、世界最高のIQ記録保持者として価格を予想すると主張した。
09:20
Cboeが無期限型ビットコイン・イーサリアム先物を12月15日に開始、米国規制下で提供
Cboeが仮想通貨ビットコインとイーサリアムの無期限先物取引を12月15日に開始する。米国規制下でポジションのロールオーバーを不要にする。
08:15
米政権、海外仮想通貨口座の税務報告規則を審査中
米ホワイトハウスが海外仮想通貨口座に関する税務報告規則案の審査を開始した。国際的な仮想通貨資産報告枠組みCARFへの参加を実現し、租税回避を取り締まる狙いだ。
07:45
グレースケールのドージコインETF、11月24日取引開始見通し 新たなソラナETFも上場
グレースケールのドージコインETFが11月24日にも取引開始となる見通しだ。ヴァンエックは17日にソラナETFの提供を開始した。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧