アメリカ初:イーサリアムベースの不動産取引完了
- ブロックチェーンと不動産の相性の良さが世界各国で注目されている
- アメリカ初のイーサリアムベースのブロックチェーンによる不動産取引が完了したことや、スウェーデン国土測量庁のラントメーテリエットがブロックチェーン技術を使った不動産取引をテストする予定、といったニュースが話題になっています。
- 日本ではbitFlyerやテックビューロなども不動産業界との関係性を築く
- bitFlyerと積水ハウスは共同事業としてブロックチェーン技術を利用した不動産情報管理システム構築を、昨年4月に発表しています。
イーサリアムベースのブロックチェーンが不動産取引に使用される
アメリカのバーモント州の都市であるサウスバーリントンで、イーサリアムベースのブロックチェーンによる不動産売買取引が完了しました。
3月8日にZeroHedgeが報じたこの出来事は、アメリカ初の事例です。
サウスバーリントンと提携しているプロピー社は、他にもウクライナのEガバナンス当局と提携し、去年の8月には既に不動産販売を開始していました。
スウェーデンでもブロックチェーン技術を活用した不動産取引実施
3月6日、Wall Street Journalは、スウェーデンの測量機関であるラントメーテリエット(以下、国土測量庁)が、ブロックチェーン技術を使った不動産取引をテストする予定であることを報じました。
国土測量庁は2016年にブロックチェーン導入テストを実施し、2017年7月にブロックチェーン上での土地や不動産の登記を開始しています。
また、現在同プラットフォーム上で不動産売買を行う有志を選んでいるとのことです。
以前までのシステムでは、売買を行なって登記するまで、数ヶ月以上もかかる場合がありました。
しかし、ブロックチェーン技術の導入を行う事で、数時間に短縮出来る可能性もある、とのことです。
このような政府機関が新技術を実用化までテストすることで、ブロックチェーンと不動産業界の繋がりはさらに強まっていくでしょう。
まとめ
不正取引や第三者による不正登記を防ぐことが出来る点から、登記や契約、情報共有が重要な不動産と、改ざんすることが出来ないブロックチェーンの相性は、非常に良いとされています。
上記の2国は最近のニュースですが、以前から世界各国でブロックチェーンと不動産の関係性は注目されており、当然日本国内でも注目を集めています。
2017年4月27日、大手取引所bitFlyerと積水ハウスはブロックチェーン技術を利用した不動産情報管理システムを共同事業として開始することを公表しました。
この事業にはbitFlyerが独自開発したブロックチェーン技術「miyabi」、またスマートコントラクトの仕組みが活用されています。
また、2017年8月24日、LIFULL、CAICA、テックビューロ(大手取引所Zaifの運営会社)がブロックチェーン活用の不動産情報共有・利用実験を発表したニュースも話題になりました。
このように、数多くの企業がブロックチェーンの利点に目をつけ、不動産と繋げるべく動いています。
今後もこの二つの関係性はより密接になっていくと思われます。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します