
ステーブルコイン発行へ
暗号資産(仮想通貨)ウォレット大手のメタマスクは21日、独自のネイティブステーブルコイン「メタマスクUSD(mUSD)」をローンチすると正式に発表した。
米国で「ジーニアス法」が制定されるなど規制が明確化されたり、ステーブルコインの採用が進んだりする中でmUSDをローンチすると説明。セルフカストディ型のウォレットが独自のネイティブステーブルコインを発行するのは現時点で初だとしている。
ジーニアス法とは
米国で決済用のステーブルコインを規制するための枠組み。すでにトランプ大統領の署名まで済んでおり、法制化が決定している。
メタマスクがステーブルコインを発行する計画があることは事前に伝わっていた。今月5日、この時は略称は「mmUSD」とされていたが、アーベv3コアへの導入が提案されていたことが明らかになっている。
今回はメタマスクからの正式発表で、mUSDは最初はイーサリアム(ETH)と、メタマスク開発企業コンセンシスのプロダクトであるイーサリアムL2「Linea」上でローンチすると説明。ローンチ時期は2025年内を予定しているとした。
mUSDはイーサリアムやLineaのエコシステムで決済、トレード、レンディングなどに利用することが可能。また、メタマスクカードにも対応させて、マスターカードが使える場所で支払いに使用できるようにもしていくと説明している。
mUSDの概要
mUSDは、決済大手ストライプが買収したブリッジが発行。発行には、ステーブルコインプラットフォーム「M0」を活用する。
また、裏付け資産には、流動性の高い米ドル同等物を保有するとした。メタマスクのプロダクト戦略部門のバイスプレジデントを務めるAjay Mittal氏に取材した「The Block」によれば、現金と利回りを得られる短期国債を保有するという。
メタマスクのプロダクト部門のリードを務めるGal Eldar氏は、発表で以下のようにコメントした。
mUSDのローンチは、世界をオンチェーン化することにおいて重要なステップだ。
mUSDをメタマスクのプロダクトにネイティブで統合することによって、Web3における最も対応しにくい複数の障壁をなくし、セルフカストディ型ウォレットを使用する際の摩擦を取り除き、コストを下げることができるだろう。
mUSDを活用することで、ユーザーはお金をオンチェーンに持ち込み、ほとんどどこでもお金のように使用することが可能。我々は、人々をオンチェーンに誘導するだけでなく、そこから離れたくなくなる理由を構築している。
なお、Mittal氏によれば、mUSDの初期ユーザーにインセンティブを提供する計画もあるようだ。
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