英大手仮想通貨ファンド、投資銘柄の監査レポートをリアルタイム提供へ ビットコインなど4銘柄に対応
CoinSharesが新機能追加
英大手仮想通貨(暗号資産)ファンドCoinSharesが、子会社のXBT Providerが提供する上場投資商品(ETP)に、リアルタイムで監査レポートを閲覧できる機能を追加した。
ETPの販売額と同等またはそれ以上の仮想通貨を所有しているという情報を提供し、投資家や規制機関に対して信頼性と透明性を高めることが目的。CoinSharesは、仮想通貨のETPでリアルタイムの監査報告を提供するファンドは業界初めての試みだとしている。
XBT Providerはビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、リップル(XRP)、ライトコイン(LTC)のETPを提供しており、監査報告は、デジタル資産に特化した会計事務所Armaninoがサポートを行う。1日に48回作成されるレポートは閲覧だけでなく、Armaninoのサイトからダウンロードも可能となっている。
CoinSharesの最高執行責任者(COO)は「金融投資家が市場参入する中で、投資商品と実際の投資先となる資産がどのように結びついているのか疑問を感じ始めている。ブロックチェーン基盤のソリューションを活用し、様々な仮想通貨についてリアルタイムで情報を確認できるようにすることで、CoinSharesが保有する仮想通貨の全体量を自由に確認できるようにした」」と導入の背景を語った。
またArmaninoの幹部は「投資家や規制機関は一般的に年1回のレポートでしか監査内容を確認できない。しかし、CoinSharesの新機能は365日いつでもリアルタイムで確認できる」とブロックチェーンを活用したレポートシステムの優位性も強調した。
CoinSharesは、同水準の信頼性や透明性を投資家や規制機関に提供することを他の資産運用企業やカストディ企業にも望むと結んだ。
ETPの運用資産
Armaninoが提供するリアルタイムの資産運用データによると、CoinSharesの4つのETPの合計運用資産は、1,114,720,556ドル(約1200億円)。
最も運用資産の高いETPは、ビットコインのETPで804,472,874ドル、次点からイーサリアムの306,136,699ドル、XRPの2,672,535ドル、ライトコインの1,438,447ドルとなっている。
参考:Coinshares
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します