マネックスが好決算、仮想通貨取引所コインチェックはグループ入り後最高益
マネックスが好決算
マネックスグループは27日、2021年3月期第2四半期決算を発表。税引前利益41億5200万円と前年同期比+89%、純利益29億1900万円(同+73.8%)となった。
日本株取引量シェアが信用取引を中心に増加し、委託手数料は前年同期比65%増加した。コロナショック後の日経平均株価の大幅上昇に伴い、新規層の流入も寄与したものとみられる。
クリプトアセット事業では、(コロナ禍に伴う)金融緩和を背景とする暗号資産市場活性化と、アルトコインの取引高増加により、セグメント利益は7億円(前四半期比7倍)で、グループ入り後最高益を達成した。
中でも国内最多となる14種類のアルトコインの取引活況により、トレーディング収益が24%増となった。今後も取り扱い新規通貨の拡充に注力する方針だ。
コインチェックの口座開設数も、高騰するビットコイン相場を背景に右肩上がりに伸びている。
18年1月の巨額流出事件で窮地に陥った暗号資産交換業者コインチェックのグループ入りを実現し、国内における仮想通貨・ブロックチェーン業界に救いの手を差し伸べたマネックスグループの松本大会長は、個人ブログにて、81回目の決算発表に言及。
「日本、アメリカ、暗号資産の3セグメントがほぼ同じ額で稼ぎ、アジアパシフィックと投資セグメント含め、5セグメント全ての業績が順調。約10年前に掲げたグローバルビジョンや、3年前に掲げた第二の創業、即ちブロックチェーンや仮想通貨技術を取り込んだビジネス展開は、ちゃんと形になって進んでいる。」と、確かな手応えを示した。
決算資料では、コインチェックなどクリプト事業について、新事業展開をアピール。 コロナ禍の需要を見越したバーチャル株主総会「Sharely」のほか、コア事業から派生するサービスとして、IEO(イニシャル・エクスチェンジ・オファリング)、NFT(非代替性資産)マーケットプレイス、ステーキングに注力する方針を掲げている。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します