「ビットコインが殺鼠剤なら、鼠は現金だ」著名投資家ビル・ミラーがバフェットに意趣返し

ビットコイン「殺鼠剤」をめぐる議論

ビットコインが殺鼠剤なら、鼠は現金だろう

米著名投資家ビル・ミラー氏が、暗号資産(仮想通貨)ビットコインに言及。世界三大投資家のウォーレン・バフェットによる18年5月の発言「ビットコインは殺鼠剤」を皮肉った。

ミラー氏は、自身のヘッジファンド「Miller Value Partners」の2020年Q4マーケットレターにおける内容だ。そのなかで同氏は、ビットコインの時価総額は、大手金融機関の「JPモルガン」やバフェット氏のファンドである「バークシャー・ハサウェイ」を超えていると指摘した。

同氏は、機関投資家の中でもいち早くビットコイン投資を開始、2017年からヘッジファンド「MVP1」の運用資金の半分をビットコインに投じていたとされ、ビットコインに懐疑的な姿勢を一貫するバフェット氏とは対極的だ。「バフェット氏は以前、ビットコイン購入は投資ではなく、ギャンブルに近い。不動産や株式と異なり、真の価値はない」などと辛辣に評価している。

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ミラー氏は20年11月にCNBCの投資番組に出演した際、「将来的には全ての大手銀行、投資銀行がビットコインやそれに類似する資産(金など)にエクスポージャーを取る(≒資産への投資)機会が訪れる」との見解を披露していた。発言の背景には、マイクロストラテジー社やスクエア社、大手投資企業StoneBridgeなどが、財務資産の一部としてビットコインを購入する事例が相次いでいることにある。

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ビットコインについて

ミラー氏のマーケットレター公開は、1BTC=3万ドルを記録した1月2日。

ビットコインが”普及サイクル”の初期段階にいるとするミラー氏は、米連邦準備制度による金融政策が、現金の価値を低下させざるを得ない状況の中、すでに一部大手企業はインフレヘッジのため、現金をビットコインに代替する戦略に動き出していると説明。普及のきっかけとなる事例について、PayPalの仮想通貨売買サービスを例に挙げた。

そして、「”ビットコインは殺鼠剤のようなもの”とするバフェット理論は正しいかもしれない。ただし、ここでいう鼠は、現金だろう」と締めくくった。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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