高騰続くバイナンスコイン(BNB)100ドルの大台突破、仮想通貨市場の循環物色が顕著に
仮想通貨市場の最新動向
10日の暗号資産(仮想通貨)市場。
最大手仮想通貨取引所の独自トークンであるバイナンスコイン(BNB)が前日比+35%と高騰。過去最高値100ドルの大台を超え、116ドル(約12,000円)に達した。
BNBは、今月2日に過去最高値50ドルに達したばかりだったが、わずか1週間で2倍になった。株式市場やビットコイン高騰の影響でリスクオンに傾き、ミドル〜ラージキャップアルトでの循環物色が盛んに行われている。
時価総額7位のバイナンスコイン(BNB)は、総発行枚数は2億枚。半数にあたる1億枚は、四半期ごとに出来高に応じてバーン(焼却)が実施され、徐々に償却される仕組みを取る。最大手仮想通貨取引所バイナンス利用時の取引手数料が割引されるなどユースケースにおけるメリットが挙げられ、アルトコイン取り扱い数も業界屈指であることから、出来高急増に伴う恩恵を享受した。
直近の急騰は、「Binance Launchpad」で8日までの6日間で実施された「SFP(SafePal)」のトークンセールが影響を及ぼしたものと思われる。
SFPのセールでは、サブスクリプション方式を採用しており、BNBの平均保有量に応じて購入のコミット権を得ることができるもので、47,286名の投資家により、8億ドル(約800億円)相当のBNBがロックアップされた。結果的に、160倍を超える抽選倍率を記録している。
BNB高騰の背景には、DeFi(分散型金融)のステーキング需要がある。BNB、BUSDおよびその他のトークンといった保有資産を預け入れるトークンのステーキングで収益を得る「イールドファーミング」を提供するものだ。
20年9月には、イーサリアムの仮想マシン「Ethereum Virtual Machine(EVM)」と互換性のあるバイナンス・スマートチェーンが稼働しており、スマートコントラクト(dApps)および仮想通貨BNBのステーキングを実装した仕様であることも追い風に。
9日には、10億ドルを運用するバイナンス傘下の投資ファンド「バイナンス・ラボ」が、時価総額4位に急浮上したポルカドットの主要なパラチェーン候補「PlasmNetwork」の資金調達ラウンドを主導したこともわかった。
同ファンドは、企業による社会との共有価値の創造を通じて、社会に及ぼす「ソーシャルインパクト」を重視するファンドで、有望なブロックチェーン企業に出資している。
DeFi領域では昨年、バイナンススマートチェーン(BSC)基盤の分散型取引所BinanceDEXをローンチ。UniswapやSushiSwapなどのイーサリアム基盤の大手DEXと比較して、コストが最大約1/50で済むという。
ビットコイン・イーサリアム市況
ビットコイン(BTC)価格は、前日比1.16%の486万円(46,550ドル)と高止まりしており、XRP(リップル)が50円台を回復するなど、再び上昇傾向に。
9日にローンチしたCMEのイーサリアム先物は、初日に3000万ドル以上の先物契約が取引された。
英暗号資産(仮想通貨)投資企業Coinsharesのレポートによれば、2月第1週のデータで、イーサリアムは1億9,500万ドルもの資金流入を記録。同時期のビットコイン4,200万ドルを大幅に上回るなど、CME先物開始を前に機関投資家の需要が急増していたことが確認されている。
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