Uber社、ビットコインや仮想通貨を決済手段として検討する可能性
Uber社の仮想通貨に対する姿勢
ウーバー・イーツなど、日本でも人気アプリを手がけるUber社のダラ・コスロシャヒCEOが11日、米CNBCの経済番組「Squawk Box」に登壇し、ビットコインに関するUberのスタンスなどを語った。
業界として注目が集まったのは、暗号資産(仮想通貨)やビットコイン(BTC)を決済手段として検討する可能性に言及した点だ。
Squawk Boxでは、今週大きく注目を集めているテスラ社のビットコイン購入の報道を受け、Uber社でも仮想通貨を検討されているかとの問いをコスロシャヒCEOに対して行なった。
企業としてのビットコイン投資については、企業資産は現金など(安定的な資産)で保有すると回答。Uber社が「投機的な事業ではない」点を強調し、ビットコインへの投資については懐疑的な姿勢を示した格好だ。
一方で、冒頭で述べた様に、注目を集めた回答が、UberやUber Eatsなどのユーザーからの決済手段の一つとしてビットコインを受け入れる可能性についてコメントした以下の内容だ。
様々な法定通貨を受け入れると同様、取引の通貨として仮想通貨及びビットコインの検討は行う。その点では我々のビジネスにとっても、顧客にとっても有益だ。
利点や必要があるならば導入するが、プロモーションの為には(導入は)行わない。
Uber社は、2019年10月にフェイスブック社が手がけるステーブルコインDiem(旧称リブラ)の独立団体であるDiem協会に加盟している関係から、デジタル資産の決済や、新興国の金融包摂への関心が高い企業と見られていたが、実際に仮想通貨決済の導入について言及したのは初めてだ。
コスロシャヒCEOは、同社CEOに就任する前にエクスペディアのCEOを務めていた人物。当時、エクスペディアでビットコイン決済を導入し、個人としてもビットコイン・スタートアップの21incに投資をするなど、以前より決済領域での活用には積極的な姿勢を示す可能性は指摘されてきた。
今回のコメントやこれまでの取り組みを踏まえても、実需を重視した方針の元で、仮想通貨決済の導入を検討すると見られる。状況としては、コロナ禍で経済情勢が変化した新興国における需要や、アンバンクド(銀行口座を持たない人口)へのリーチ手段として金融包摂が実現するか、などが重視されるとの見方が出ている。(業界専門家)
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テスラ社のビットコイン購入が判明した今週8日以降、ツイッター社など大手企業が仮想通貨やビットコインの保有、または企業の準備資産の一部として導入を検討するか見解を示す事例が目立つ。
S&P500に含まれていて、世界でも上位10位に入る大手企業テスラ社が仮想通貨の保有を表明したことで、他社も仮想通貨に対するスタンスを示しやすくなった状況も、流れを後押しした。
また、ウォール街からは、総額40兆ドル(約4190兆円)の資産を管理する世界有数の最大手銀行のバンク・オブ・ニューヨーク・メロンも仮想通貨カストディサービスを年内に開始する予定を明らかにしている。
これまではNY証券取引所を傘下に持つインターコンチネンタル取引所(ICE)が運営するBakktの秘密鍵の管理などを行ってきたが、今後は他の資産運用企業向けにも公開していくとWSJが報じた。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します