BSC基盤のTurtleDEXで出口詐欺、被害額が2.5億円相当
「ラグプル」が再び発生
DeFi(分散型金融)界隈で再び「ラグプル」という出口詐欺が発生した。ラグプル(Rug Pull)とは、暗号資産(仮想通貨)プロジェクト側などが密かにDEXプールの流動性を引き抜き、資金を持ち逃げする一種の不正行為だ。
今回発生したのは、バイナンススマートチェーン(BSC)上の分散型取引所「TurtleDEX」で、すでにウェブサイトがアクセス不可能となり、ツイッターの公式口座も削除されたことが確認されている。また、持ち逃げされた資金は約9,000BNBで、約2.5億円に相当するという。
19日18時30分ごろ、BSC系DeFiユーザーの@DefiStalker氏がSNSで、ラグプルについてコミュニティに知らせ、プロジェクト側がその10時間前にApeSwapおよびPancakeSwapで、ネイティブトークン「TTDX」の取引プールからもう一つのプールトークンであるBNBを引き抜き、イーサリアム(ETH)に換金しバイナンス取引所に送金していたことを指摘した。
DEX上のトークンは、取引の流動性を高めるために、プールに取引ペアのトークン(基本2種類)を提供する必要がある。しかし、プロジェクト側がユーザーから提供されたトークン(ETHやBNB、USDTなど)を引き抜くリスクがあり、流動性が引き抜かれたあと、本来のプロジェクトトークンに対する買い圧力(流動性サポート)がなくなり、価格が暴落することに転じる。(CoinGecko参考 )
bsc.newsというBSC関連のメディアサイトも今回の事件を掲載し、DeFiユーザーに注意を促している。ラグプルされるリスクを抑えるために、以下複数の注意点を示した。
- 機能するWebページはあるか、どのようなWebページなのか
- 明確なロードマップ・目標はあるか
- ホワイトペーパーはあるか
- プロジェクトのチームメンバーは公開されているか、匿名チームなのか
今回がBSC上で起きた初めての詐欺関連事件ではない。3月5日には、Meerkat Financeが関わった持ち逃げ事件も報じられた。
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本件に関して、バイナンスCEOのCZ氏はまだコメントを発表していないが、以前のツイッター発言から、TurtleDEXの事例を含め、今後も不正に流出した資金を追っかける姿勢が窺える。
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