日本に上場した仮想通貨トロン(TRX)が急騰、背景は?
TRX急騰
時価総額19位の暗号資産(仮想通貨)TRX(トロン)が、前日比で一時50%高を記録している。
また、TRXの高騰を受け、トロンのエコシステムに関連するDeFi(分散型金融)銘柄のSUNとJSTも大幅高となっている。
TRXは3月10日、国内暗号資産取引所ビットポイントジャパンに上場し、国内のホワイトリスト銘柄入りした仮想通貨となる。
背景は?
価格急騰の背景には、以下の材料が意識された可能性がある。
- TRXのバーン(焼却)
- DuckDAOとの提携
- Justin Sun氏がTIMEマガジンのNFTを落札
- JUST NFTファンドの設立
1. 新たなトークンバーン(市場供給量減少)イベントが3月30日に実行された。約1億円相当となる約850万TRXがバーン、市場供給量が相当分減少した。
2. DeFiインキュベーターのDuckDAOとの提携が発表された。この提携で、トロンブロックチェーンを利用するプロジェクトはDuckDAO上で、トークンセール(IDO仕組み)を行うことができるようになる。
トークンセールに参加条件に、TRXが用いられるケースも想定される。
3. トロンの創設者であるJustin Sun氏は3月31日に、米TIMEマガジンがオークションにかけた1965年の雑誌カバー『The Computer in Society』のNFTに落札したことを伝えた。
一時は、ツイッターの投稿も控えていたSun氏だが、2021年3月に入り、NFT落札などを含め様々な活動に参加、活発にSNSの活動も続けている。
Sun氏は同作品について、29日に設立したNFTアートに特化した「JUST NFTファンド」に追加すると発表している。
このNFTをTRC-721トークン(ERC-721類似)として発行し、ファンドに組み入れる
JUST NFTファンドは、高額なNFTアートに投資する仕組み。すでにSun氏が先日落札した約6.6億円に相当するBeeple氏の作品を同ファンドの資産に追加している。
画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します