仮想通貨ファイルコイン(FIL)が時価総額TOP10入り、年初来+800%の上昇要因は
仮想通貨ファイルコイン、時価総額10位に浮上
暗号資産(仮想通貨)ファイルコイン(FIL)が、CMCの仮想通貨時価総額TOP10に浮上。一時8位にランクインした。
年初来騰落率では、約800%の上昇を記録。3月第4週に100ドルを突破した後214ドルまで続伸し、過去最高値(ATH)を更新した。
ブロックチェーンを利用した分散型ストレージネットワークの開発を進めるプロジェクトの「ファイルコイン」。昨秋行われたメインネット・ローンチでネイティブトークンが誕生したが、プロジェクトの発足自体は2014年と業界内では長い歴史を持つ。
P2Pの分散型ファイルシステムとして、2014年にIPFS(惑星間ファイルシステム)の考案者であるJuan Benet氏がプロジェクトを始動後、2017年にICOを行い、約220億円相当の資金調達を行った。
上昇の背景
ファイルコインの上昇要因としては、主に以下の3点が挙げられる。
- グレースケールの新規投資信託の提供開始
- 他プロジェクトとの連携
- FILトークンの減産(4月15日予定)
3月17日には、仮想通貨の資産運用会社グレースケールが、新たな仮想通貨投資信託の提供を表明。ベーシックアテンショントークン(BAT)、チェーンリンク(LINK)、ディセントラランド(MANA)、ライブピア(LPT)とともに「Grayscale Filecoin Trust」の提供を開始した。
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また、24日にはチェーンリンクとの統合を発表。ファイルコインとイーサリアム、及びERC-20規格のブロックチェーンとの接続が可能となった。
その後27日には、仮想通貨プロトコルのライブピアとの共同マイニング(co-mining)パイロットをローンチ。仮想通貨ファイルコインをマイニングしつつ、ライブピアのマイニングもできるようになる。
トークンの減産
長期的な影響が大きいのは、4月15日に起きるファイルコインの新規発行料の減産とされる。現在ファイルコインの新規発行料は1日辺りで約648,000FILだが、4月15日以降はおよそ280,000FILと新規発行料が約57%減少する見込みだ。
ビットコインの「半減期」や一部トークンの焼却(バーン)と同様、トークンの発行量(供給)が減少することで希少価値が増すことになる。
これは、ファイルコインのSAFT(Simple Agreement for Future Tokens)に基づくもの。SAFTは、割引された仮想通貨の配当を約束する代わりにプロジェクトへの出資を求める一種の投資契約で、米国で行われるSAFE(将来株式取得略式契約)という資金調達スキームと類似する手法となる。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します