仮想通貨・ブロックチェーン関連法案、米下院を通過
ブロックチェーン・デジタル資産の環境整備
米国で、暗号資産(仮想通貨)・ブロックチェーン関連の超党派法案HR3723が下院を通過した。この法案「消費者安全技術法」は、2020年9月に下院で可決したものの上院では承認されなかった経緯があり、今回Jerry McNerny議員が再提出していた。法案が成立するためには、今後上院での審議も通過する必要がある。
内容としては、消費者製品安全委員会に、人工知能(AI)の使用例を探るための試験的プログラムを開始するよう指示するものだ。また、 Darren Soto下院議員の法案「ブロックチェーンイノベーション法」と「デジタル分類法」の一部も組み込まれている。
ブロックチェーンイノベーション法
「ブロックチェーンイノベーション法」は、商務省が公正取引を監督する連邦取引委員会(FTC)とも協力しながら、ブロックチェーン技術についての調査を実施することを求める。
調査項目としては、ブロックチェーン技術の商業利用や投資の動向、潜在的なメリットとリスク、イノベーションを促進する分野、消費者のセキュリティを強化するための使用事例などを含むものだ。
デジタル分類法
「デジタル分類法」は、連邦取引委員会(FTC)がデジタルトークン関連取引における不正な、また詐欺的な行為や慣行について調査を行い、消費者保護を強化することを求める法案。デジタル・トークン分野における競争を促し、イノベーションを後押しすることも掲げる。
Soto議員によると「市場のボラティリティ、ランサムウェアへの仮想通貨使用、ハッキング」などに対処するものだ。
「消費者保護とイノベーションの両立を」
Soto議員は「消費者安全技術法」について「下院を通過した」と報告。「米国はイノベーションを育成し、消費者保護を確保し、新興技術の最先端に立ち続けなければならない」とツイートした。
また議会では、次のように法案の意義について説明している。
人工知能、ブロックチェーン技術、仮想通貨などの新しいテクノロジーは、私たちの日常生活においてますます重要になっており、21世紀の経済的推進力になるだろう。
これらの技術開発において、民主的な価値観を最前線に維持するためには、米国がこうした新興技術の世界的リーダーであり続けることが不可欠だ。また、責任ある世界的リーダーとして、米国は適切な消費者保護とイノベーションを促進する環境のバランスを保たなければならない。
中国やロシアなどとの競争も念頭に置いて、米国も率先して新興技術に取り組む必要があると訴える発言となった。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します