マイニング制限法案が否決
ビットコイン(BTC)などの暗号資産(仮想通貨)マイニングを制限する法案の1つが、米ニューヨーク州議会の下院で否決されたことがわかった。
この法案は、Anna Kelles下院議員が起草したもので、同州での仮想通貨マイニング事業に対して一時停止できる期間(最大3年間)を設け、州がマイニングセンターの温室効果ガス排出の影響や水質、野生生物など自然界への影響などについて徹底的に査定を実施するもの。法案に反対する労働組合「International Brotherhood of Electrical Workers」は覚書にて、同法案が特定の技術に対して制限するのは「不公平」と指摘。
また、マイニングセンターは仮想通貨のネットワークセキュリティに不可欠なものであり、「今後伝統金融機関や政府もブロックチェーン・仮想通貨を採用する可能性があるにもかかわらず、法案は業界にもたらし得るメリットを考慮していない」と主張した。
一方、Kelles下院議員のスタッフはマイニングセンターは長期的雇用ではなく、短期的雇用に限られるとコメントしたという。
この法案は否決されたが、別の関連法案(複数)は現在審議されているところだ。11日に報じたように、Kevin Parker上院議員らが起草した、環境上の懸念から「炭素ベースの燃料を利用する発電施設内」で行われる仮想通貨マイニングについて、新たに操業許可を与えることを禁ずるとする法案は上院で可決されて下院に送付された。
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この法案は、ビットコインなどプルーフ・オブ・ワーク(PoW)のコンセンサスアルゴリズムを利用するすべての仮想通貨マイニングについて適用するもので、既存のマイニング業者が現在のエネルギー使用レベルが上限とされ、エネルギー消費を増加させる計画がある場合には、操業許可を更新しないものとする。
しかし、一部の業者はニューヨーク州郊外にマイニングファームを設置しマイニングマシンを運用しているが、占める割合はビットコイン全体のハッシュレートのごく一部であるため、たとえ制限されてもネットワークへの影響が限られるとする見解も多い。