仮想通貨レンディングBlockFi、提供年利を再び引下げ 機関投資家需要が変化
BlockFi、再び利下げ
暗号資産(仮想通貨)レンディング大手BlockFiは再び、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の年利を変更した。BlockFiは仮想通貨の貸借(レンディング)サービスを提供する米大手業者だ。
影響を受けるのは、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ライトコイン(LTC)、チェーンリンク(LINK)、およびUSDCなどの米ドルステーブルコインだ。下表はビットコインの例で、7月1日より新たな年利(APY)に変更される。
ビットコインの場合、0.25BTCまでのデポジットは、5%から4%に。0.25〜5BTCでは、2%から1.5%に、そして5BTC以上の場合は、0.5%から0.25%へと引き下げられる。この変更は、イーサリアムも同様になる。
一方、ライトコイン(LTC)、チェーンリンク(LINK)、PAX Gold(金トークン)、USDC、およびUSDTでは、5万ドル以上の大口顧客に対して新たに年利の提供を開始する。これらは、『Tier2』枠に該当した仮想通貨で、LTCから順に2%、0.5%、0.5%、5%、5%となる。
特に注目すべきは、USDCにも大口顧客に対してサービスを開始した点だ。直近では、コインベースやCompoundの新規事業体Compound Treasuryも4%という固定金利を提供すると相次いで発表しており、顧客流出を防ぐ狙いがあると見られる。BlockFiはそれらを上回る5%を提供する。
また、今回の変更について、「BlockFiの金利口座は、機関投資家がそれらの銘柄を借りる需要によって変わる」と、同社は発表で説明した。
一方、Genesisなどの機関投資家向けレンディングプラットフォームはBlockFiの利下げに追随しないという方針をCoinDeskに明かしたという。
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