DeFiレンディングAave、機関投資家向けの機能を提供へ
パーミッション環境のDeFi
大手DeFiレンディングプラットフォームAaveは増える需要に応じて、機関投資家向けのサービスを今月中にローンチする予定を発表した。
Aaveはフラッシュローン(Flash Loan)や信用委任(Credit Delegation)といったDeFi(分散型金融)サービスを提供するプロトコルだ。そのガバナンストークンはAAVEで、現在時価総額27位に位置する。
新たに提供されるのは、「Aave Pro」という機関投資家に特化したサービス。このサービスはAaveが一般ユーザーに提供しているパーミッションレスのものと異なり、「パーミッション(許可型)」にあたるという。
パーミッションとは
パーミッション(Permissioned)は、ブロックチェーンなどのネットワーク環境において、誰でもアクセスできるパブリック環境と違って、特定の管理主体が設けられ、認定されたユーザしかアクセスできない、「会員制」に似た仕組みを指す。
▶️仮想通貨用語集
Aave Proでは、まずBTC、ETH、AAVE、USDCの4銘柄に対応。Proでは、通常のAaveのプールと分けられ、流動性を共有しない環境となる。また、機関投資家をサービス対象とするため、通常のセルフカストディではなく、大手カストディ企業Fireblocksが担当する。
また、将来はProでもガバナンスの仕組みを実施する可能性があるという。
Aave Proが発表される前日、Aaveの創設者のStani Kulechov氏やFireblocksのMichael Shaulov CEOなどはオンラインイベント「Next Steps for Institutional DeFi(機関投資家のDeFiにおける次のステップ)」に登壇。Kulechov氏はこれまでのパーミッションレスなDeFiが継続的に活用されていきながら、プライベートなプールとホワイトリスト化されたパーミッション環境に置かれるマーケットから成るDeFiも生まれていく、と展望を語っていた。Aave Proのローンチを念頭に発言された内容と見られている。
現在、AaveはDeFiPulseのTVLランキングで1位にランクインしており、1.1兆円規模に及ぶ。
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