シティコインプロジェクト第一弾の米マイアミ市、独自の「マイアミコイン」発行へ
米マイアミ市の独自コイン
ビットコイン(BTC)や暗号資産(仮想通貨)に対して肯定的な姿勢を見せてきた米マイアミ市のFrancis Suarez市長は27日、独自のマイアミコイン(MIA)を発行することをFox Newsで発表した。市民はスタックス(STX)を預けることでMIAのマイニングを行うことができるという。
2021年に入り、仮想通貨やブロックチェーン技術に対する肯定的な姿勢を度々強調してきたFrancis Suarez市長は米大手メディアFoxに出演。来週8月3日より独自のマイアミコイン(MIA)を発行されることを明かした。
マイアミは世界のビットコイン首都であるため、マイアミコインの人気は市の数百万ドル規模の収入源に直結し得る。
マイアミへの移住や技術エコシステムへの参加を促すような新しい技術製品を生み出すことで、経済圏の差別化を図る。
マイアミ市のブランディングと同時に、市の新たな資金調達手段にもなり得ると期待を示した。
マイアミコインの仕組み
Suarez市長はマイアミコインがビットコイン同様、ブロックチェーン上で発行されると説明。MIAが発行される際、30%が自動的にマイアミ市のアカウントに配当され、70%がマイナーへ配布されると述べた。
マイアミコインは厳密にはマイアミ市のプロジェクトではなく、CityCoinという都市のコイン発行を目指すコミュニティー・プロジェクト主導のもの。市民が自分の住む街の市長に直訴することで推奨できる。
CityCoin側は最初の都市としてマイアミが選ばれた要因について、以下のようにコメントした。
マイアミは長い間、米国の文化と革新の中心地だった。昨年は、米国の主要都市の中でも、特に暗号技術やブロックチェーン技術の分野で、技術力の高い都市として注目された。
開発者や起業家たちは、強力なネットワーク効果、支持的な政府、そして絶え間ない進化と淘汰(ディスラプション)を特徴とする文化を評価して、一斉にこの都市に移ってきた。
CityCoinはビットコインにスマートコントラクト機能をもたらす仮想通貨スタックス(STX)を利用しており、マイアミコインはCityCoinの第一弾となる。公式サイトによれば、マイアミ以外ではサンフランシスコのCityCoinが計画段階にある模様。
マイアミコインは独自の「マイニング」システムを採用しており、仮想通貨スタックスをスマートコントラクトで送付、STXの送信額に応じて、無作為にブロック報酬の勝者が決定される。
報酬として得たマイアミコインをステーキングすることで、スタックス(STX)や、ビットコイン(BTC)のイールドファーミングが可能だ。
マイアミコインは日本時間8月4日午前2時にマイニングを開始する。最初に20のマイナーアドレスがSTXを送付した後、150ブロック相当(およそ24時間)のカウントダウンが始まり、150ブロック経過後は誰でもマイニングできる格好となる。
使い方
CityCoinの公式サイトによれば、マイアミコインはマイニングした後、保有したり、ステーキングすることでSTXやBTC獲得のためにイールドファーミングもできると説明。また、オープンソースのソフトウェアを活用しているため、開発者はアプリなど新しいユースケースを試すことができるため、長期的には新たな活用方法が生まれることもあり得るとしている。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します