バイナンス、相場操縦の指摘に反論
ある主張について反論
大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスがSNSで、とある相場操縦の指摘について反論していることがわかった。
24日に、バイナンスは公式ツイッターで、ある主張に対してこのように投稿し説明を行なった。
我々は一部の相場操縦の指摘を受け、立場をはっきりさせたい。
バイナンスは顧客の体験及び取引の保全を最も重視しており、決して顧客に対して逆張りをすること、または相場を操作することはない。
業界が規制当局との連携を深めていくにつれ、このような「FUD拡散者」や悪意を持つ個人は減っていくだろう。バイナンスは会社の利益を守るために、法的措置を取る権利を留保しており、コミュニティの信頼を守るために、内部告発も歓迎する。
バイナンスは具体的にどの「FUD」を指しているかその詳細を明かしていないが、一部のメディアは「RealFulltimeApe」という匿名のツイッターユーザーの主張に反論した内容と報じている。
現在、RealFulltimeApeによる投稿は削除されたようで検証できなくなっているが、CoinTelegraphの報道によると、RealFulltimeApeは自称バイナンスの元ビッグデータエンジニアで、バイナンス内部でスタッフが顧客のポジションに対して清算を話し合っていたという音声とビデオの記録を持っていると主張している。しかし、証拠は明かしていないという。
相場操縦の疑いや規制違反をめぐってバイナンスが非難される例は過去にもあった。例えば、今年の7月、イタリア及び海外投資家グループはバイナンスが先物取引に関する内部規則に違反し、かつ取引プラットフォームの機能不全により、投資機会を損失し被害を被ったとして集団訴訟の手続きを開始したという事例がある。
また、FUDに関しては昨年10月に米フォーブス誌がバイナンスの「米国の規制逃避戦略」に関するリーク文書を公開したのち、バイナンスのCZ氏はそれをFUDとして批判し文書の正当性を否定した場面もあった。
関連:フォーブス誌、バイナンスの「米規制逃避計画書」を報道──CZは「FUD」と否定
コンプライアンス強化のバイナンス
バイナンスがSNS上の指摘について反論した今回の事例には、コンプライアンス努力を強めているという背景があると見られる。
日本やイギリス、香港、シンガポールなどの当局から規制違反の指摘を受けているバイナンスは最近、コンプライアンス体制を再編しているところだ。
全サービスでのKYC(本人確認)義務化や一部の地域でのデリバティブ取引提供停止のほか、昨日はシンガポールの中央銀行「MAS」で規制業務を担当した経験のあるRichard Teng氏を正式にシンガポール事業の最高経営責任者に起用したことを発表した。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します