電通など3社、アニメなど映像作品のNFTトレカを共同開発へ──LINE Blockchain採用

電通など3社、NFTに参入

株式会社電通、株式会社オルトプラス、アクセルマーク株式会社の3社は25日、アニメなどの映像作品IPの動画をNFT(非代替性トークン)のトレーディングカードとして発行するサービスを共同で企画・開発していくことを発表した。

作品のファンがお気に入りのシーンを集めることで様々な特典を得ることが可能となるサービスを2022年春までに提供する予定だという。

関連:非代替性トークンNFTとは|主な特徴と将来性を解説

心を揺さぶったあのシーンを

NFTトレーディングカードの発行の試みは、「心を揺さぶったあのシーンを集める喜びをすべてのファンへ」をコンセプトとしており、作品のファンが好きなシーンやコンテンツを集めることで得点を得ることができる。また、コンテンツの権利者には、映像作品を活用した新たなビジネスの創出やファンとの新たな関係構築の機会が提供される。

NFT発行のプラットフォームにはLINE Blockchainを活用する予定。「安心して取引ができる環境が整備されていること」「国内8,900万人の利用者に親しまれている」アプリ(LINE)からブロックチェーンの操作ができることを理由として挙げた。

映像によるNFTトレーディングカード発行の例として、Dapper Labs社が2020年にローンチし累計で約765億円以上売り上げた「NBA Top Shot」を挙げ、今後もNFT市場が拡大していく可能性に言及。その上で、今回の発表について次のようにコメントした。

電通、オルトプラス、アクセルマークの3社はその保有証明が可能になるという特性に着目し、映像作品の名シーンなどをユーザーが保有し、コレクションすることが可能になるサービスの企画・開発を目指します。

電通がもつ幅広いコンテンツホルダーとの活動を通じた知見や連携、企画力、オルトプラスがもつコンテンツ企画力と開発力、アクセルマークがもつブロックチェーン活用コンテンツに関する知見を活かし、ファンにとってこのNFTトレーディングカードサービスが作品やキャラクターを応援するためのコレクションアイテムの象徴となり、コンテンツの権利者にとってもファンの熱量を直に感じられるサービスにすることで、コンテンツ業界に対して新たなビジネスを創出し貢献いたします。

電通とブロックチェーン

電通は以前からNFTを含めたブロックチェーン技術に関心を示しており、今回の発表の布石ともいえる取り組みも過去にあった。

電通は2019年3月、東京大学発のベンチャー企業で、ブロックチェーン開発を行うスタートバーン株式会社に出資している。電通は、「アート作品」の流通において、作品情報や来歴の管理、流通時のアーティストへの還元が課題とされてきたと出資の背景について説明。

こうした課題に対応した、アート作品の流通・評価インフラを構築するスタートバーンを評価し出資を行った形だ。

2020年9月には、日本のメディア・コンテンツ業界のDX推進のための企業連合コンソーシアム「Japan Contents Blockchain Initiative」に参加。同コンソーシアムには、博報堂やエイベックスグループ、朝日新聞なども含まれる。

共同運営されるプラットフォーム上では、デジタルコンテンツの配布サービスや、著作権保護のサービスが提供されている。

関連:「コンテンツ業界のブロックチェーンコンソーシアム」電通やエイベックスなど4社が新加入

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