Stake Technologiesの渡辺創太CEO、国内プロジェクト支援で33億円規模のファンドを立ち上げる
渡辺創太氏がファンド設立
Stake Technologies株式会社の渡辺創太CEOは6日、33億円規模のファンド「Astar Ecosystem Growth Fund Ⅰ」を立ち上げたことをnoteで発表した。
これからのまだ見ぬ日本のパブリックブロックチェーンエコシステム(経済圏)醸成に向けて、AstarとShiden上にアプリケーションやインフラストラクチャーを作る日本のプロジェクト、特に世界を目指す日本のプロジェクトに資金提供する方針。
渡辺創太氏は、相互運用性(インターオペラビリティ)と処理性能(スケーラビリティ)の解決を目指す日本発のパブリックブロックチェーンであるAstar(元Plasm Network)やShiden Network(紫電ネットワーク)に、ファウンダーとして開発に携わっている。
AstarとShiden Networkは21年6月、「マイクリプトヒーローズ」などNFTゲームの開発・運営で知られ、ブロックチェーン技術を用いたアプリケーション開発を行うdoublejump.tokyoと、パートナーシップを締結。高騰するイーサアリアムのガス代などトランザクション手数料を支払う構造にある開発者を経済的に支えるdApps報酬の存在も理由の一つに挙げた。
さらに本日、日本マイクロソフトがNetwork/ShidenNetworkのエコシステム構築において、「Microsoft For Startups」を中心としたマーケティング方面、インフラ分野で幅広く支援を行うことを表明した。
マイクロソフト社が提供するAzureなどのマイクロソフト提供サービスやマイクロソフトのグローバルネットワークを活用し、グローバルで活躍する起業家、ブロックチェーンエンジニアを包括的に支援。ブロックチェーンのさらなる分散性を担保し、Aster Network/Shiden Networkのエコシステムの一員として強力なサポート、エコシステム構築で協力するという。
ファンドのビジョンと資金提供先
今回設立したファンドでは、必ずしもエクイティーやトークンへの投資を目的にしておらず、助成金として配布することを考えているという。どのようにリターンを出すか?という点については、以下のように抱負を述べた。
資金提供を行う具体的なジャンルとしては、DeFi(分散型金融)、NFT(非代替性資産)、ゲーム及びインフラ系(Oracle、Wallet、Developer Toolなど)を例に挙げ、資金提供先には、会社で培った数々の経験やネットワークを無償提供するとしている。
渡辺創太氏は、日本が米国西海岸と比べて周回遅れになっていることを痛感し、悔しい思いをしたことが動機となったという。「2022年には第2号ファンドを作る予定で、すでに動き始めている」としている。
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