調整局面のビットコイン乱高下に警戒感、アルト市場ではコスモス(ATOM)が上昇
仮想通貨市場の値動き
27日の暗号資産(仮想通貨)市場。ビットコイン価格は、前日比-3.4%の691万円(60,500ドル)と反落した。
20日までに反発していたが、63,700ドルのレジスタンスライン(上値抵抗線)に阻まれ上値を重くするとジリジリと値を切り下げ、61,800ドルのサポートライン(下値支持線)を割り込み急落。日足の大陰線で上昇分を打ち消すなどチャート形状が悪化した。
懸念されていた6万ドルのリテストに移行しており、今年5月の急落局面(1BTC=3万ドル前後)を彷彿とさせる不安定な値動きが訪れている。
ここ最近は好材料が相次ぎ大口の買い支えが確認される一方、ビットコインETF(上場投資信託)に関する思惑で蓄積されたロングポジションの想定ロスカットラインを割り込んだ場合、地滑りを起こす可能性もあるため、注意が必要な局面と言えそうだ。
データ分析企業CryptoQuantのKi Young Ju(@ki_young_ju)CEOによれば、22日〜25日にかけて6万ドルのサポートライン(下値支持線)前後で推移していた際、8億4000万ドル規模の先物契約が成行注文で購入されたことにも言及。一つの節目との見立てを示した。
一方、デリバティブ(金融派生商品)市場における過剰なレバレッジポジションについて、ボラティリティ(価格変動性)の上昇に警鐘を鳴らしている。
同データはCME先物を考慮しておらず、既存の投資家による過熱感が見られるとしている。
個別銘柄の動向
国内上場銘柄では、コスモス(ATOM)が前日比+12.7%の40.7ドルに。日本円建で一時4,700円近くまで上昇した。コスモスは20日、実験のための新ブロックチェーンSaganをローンチ。ゲーム企業Forteと提携などが明らかとなっている。
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直近では、Cosmosエコシステムでローンチされた分散型NFTマーケットプレイス「Stargaze(STARS)」など、関連プロジェクトでATOMステーキング対象者(ステーカー)向けのエアドロップが相次いでおり、インセンティブが強まったことが上昇の背景にあるとみられる。
コスモス(ATOM)は今年7月、国内大手仮想通貨取引所のGMOコインに上場した。
同取引所の銘柄紹介では、以下のように解説している。
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