イーサリアム創設者ブテリン氏、ウクライナ危機をめぐりプーチン大統領にメッセージ

ロシア大統領府に宛てたメッセージ

暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)の共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏は11日、ロシア大統領府に向けて、ウクライナへ軍事攻撃をしないようメッセージを送った。

母国語であるロシア語を使い、ブテリン氏は次のようにツイートしている。

ウクライナへの攻撃は、ロシア、ウクライナ、そして人道を傷つけるだけだ。

状況が平和的な道に戻るか、戦争になるか、今それを決めることができるのは、ウクライナのゼレンスキー大統領でも、北大西洋条約機構(NATO)でもなく、ロシア大統領府だ。賢明な選択をしてほしい。

大統領府であるクレムリンを宛先としており、実質的にプーチン大統領へと呼びかけるものだ。

ブテリン氏は、ロシア移民の両親の下、カナダで育っており、通常は英語でツイートしているが、この投稿では例外的に母国語を使っている。

北大西洋条約機構(NATO)とは

欧州と北米の30か国による政府間軍事同盟。外部からの攻撃に対して相互防衛をすることに合意している。

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ツイートの背景

ツイートの背景として、現在ロシアがウクライナに侵攻するのではないかという懸念が高まっていることがある。

安全保障を担当する米国のサリバン大統領補佐官は11日、米国当局は、ロシアが北京冬季五輪の閉幕前に、ウクライナに対して軍事攻撃などを起こす可能性もあるとみていると明かした。

ロシアによる攻撃が、どんな形態や規模になるかは予測できないが、もし空爆になった場合は民間人に犠牲が出るとして、ウクライナ在住の米国人に退避を呼び掛けている。

一方、これに対してロシア側はウクライナを攻撃する計画はないと否定。ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は、「挑発、偽情報、脅しは米国側が問題を解決する常とう手段だ」と批判の色を強めている。

なお、ブルームバーグの報道によれば、米バイデン大統領と、露プーチン大統領は、12日午前に会談する予定だという。

プーチン大統領と面識も

ブテリン氏は2017年、プーチン大統領と直接会ったこともある。

この際、大統領府は「ブテリン氏は、自身が開発した技術を、ロシアで活用する機会について説明した。プーチン大統領は、ロシアの企業パートナーとブテリン氏が関係を確立する考えを支持した」と発表していた。ブテリン氏によると、会談は短いものであったという。

なお、ブテリン氏の父親は21年のインタビューで、プーチン政権には批判的な姿勢を示しており、イーサリアムの「開放性(オープンネス)、透明性、自由」は、自分たち親子の持つ情熱と一致するものだと語っていた。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
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