イギリス軍隊のツイッター乗っ取り、仮想通貨やNFTを喧伝
イギリス軍隊のTwitterがハッキング
イギリス軍隊のTwitterのアカウントがハッキングされて、暗号資産(仮想通貨)やNFT(非代替性トークン)などを宣伝する事態が発生した。イギリス軍はハッキング被害に遭ったことを認めている。
フォロワー数36万を超える「@BritishArmy」について、一時名前が「BAPESCLAN」となり、プロフィール画像は、フェイスペイントをした漫画の猿に変更された。自己紹介文も「数十億ドルの経験を持つETH(イーサリアム)チェーンのNo.1グループ。Powered by @chaintchlabs」に変更された。
英国軍のアカウントが正式な名前と説明に戻されてもなお、NFTに関する投稿がリツイートされた。これらのリツイートは、4日2時30分頃まで残されたようだ。
一方、登録者数17万7000人を超える英国軍のYouTubeチャンネルは、アカウント名とそのロゴが投資会社の「Ark Invest」に置き換えられた。BBCによると、テスラのCEOイーロン・マスク氏の仮想通貨に関するインタビューが、日曜日にアップロードされていたという。
4日午前の時点でNFTと仮想通貨関連のコンテンツは、両方のアカウントから削除されている。英国軍の広報担当者は英紙Guardianに、「情報セキュリティを極めて真剣に受け止め、対処している」と述べた。現在のところ、ハッキング犯人に関する情報は明らかになっていない。
Bored Ape Yacht Club(BAYC)やDoodles、The Sandboxのバーチャル土地(ランド)など、数千万円~数億円で取引される高額NFTが登場する中で、有名SNSアカウントが乗っ取られ、フォロワーをフィッシング詐欺へと誘い込む事案が多発している。
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22年4月にはBAYCのインスタグラムの公式アカウントがハッキングに遭い、偽のエアドロップ(無料配布)を行うと投稿。BAYCの偽のウェブサイトに誘導することで、エアドロップを受け取ろうしたユーザーに、資産を送信させるトランザクションに署名させた。
BAYCのNFTは高価であることから、ハッキングの標的にされる傾向が高い。5月には、公式のディスコードサーバーがハッキングされ、約200ETH(4,700万円)のNFTが流出したことを発表した。
大手NFTマーケットプレイスのOpenSeaが使用する通話ツール「ディスコード」の公式サーバーも5月に一時的にハッキングされ、公式発表を装った詐欺的なNFT販売リンクへの誘導が行われていたことが確認された。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します