イーサリアムL2「Optimism」に資金流入、次期アップグレードへの期待も
Optimismのアップグレード
暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)のL2ソリューションを開発するOptimismは3日、次期アップグレード「Bedrock」が2022年Q4(10-12月)にも実装予定であると公表した。
Optimismは、Bedrockについて「最も安く、最も速く、最も高度なRollupアーキテクチャ」としており、「Rollup市場のゲームチェンジャー」になるものと主張する。
Rollup(ロールアップ)とは、トランザクションの一部をオフチェーン(ブロックチェーン外)で処理することにより、ネットワークの混雑解消を図るスケーリング・ソリューション。OptimismやArbitrum等が採用する「Optimistic Rollup」では通常、L1⇔L2間の資産移動に最大7日間かかる点がネックとなるが、Bedrock後はこれを4倍以上短縮する。
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その他にも、ノード間の同期速度を最大50倍に改善したり、データ送信コストを大幅に削減したり、ノードの分散性を高めたり、ZK-rollupsを含む多様な証明システムをサポートできるなどの利点がBedrockにはある。
データサイトCoinGeckoによると、Optimism(OP)の価格は過去30日間で277%上昇しており、時価総額は565億円で仮想通貨市場で108位となっている(執筆時点)。
DeFillamaによると、Optimismネットワークにロックされた総資産価値(TVL)は約1,000億円(8億1,700万ドル)となっており、7月1日の370億円(2億8,000万ドル)から2倍強に拡大した。
TVLの伸びは、主にDeFi(分散型金融)大手Aaveのインセンティブプログラムの開始にけん引された。トークンを預けてステーブルコイン等を借りられるAaveのTVLは、Optimism上で前週比828%増となる374億円(2億8,400万ドル)に拡大しており、トップシェアを占めている。
Optimismは6月1日に独自トークン「OP」を正式にローンチ。同時期に第一回目のエアドロップが実行されたが、以後も段階的に行われていく方針が示されていた。OPトークンはガバナンス組織「Optimism Collective」の運営や投票などで活用される。
Optimismとは
手数料を下げたり、処理速度を速めたりするため、イーサリアム用のL2ブロックチェーンを開発している企業。「オプティミスティック・ロールアップ」という技術を活用している。
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