仮想通貨マーケットメーカーWintermute、1億6000万ドル規模のハッキング被害か
1億6000万ドル規模のハッキング被害か
暗号資産(仮想通貨)マーケットメーカーのWintermuteは20日、1億6000万ドル規模のハッキング被害に遭った。
これを受け、Wintermuteの創業者のEvgeny Gaevoy氏は、「今後数日間サービス中断の可能性があるものの、その後通常営業に戻ることが可能」と表明。
その上で、「影響を受けたのはDeFi(分散型金融)関連のオペレーションのみで、レンディング及びOTC取引(店頭販売)サービスへの影響はない」「2倍以上の十分な資本が残されており、Wintermuteとマーケットメイカー契約を締結している場合、支払い能力に問題はない」との見解を示した。
デロイトの元経営コンサルであるGarlam氏によれば、盗難されたと思しき暗号資産(仮想通貨)は次の通り。
不正流出した資金は、分散型取引所(DEX)のCurve Financeを通じた流動性提供のため、1億1400万ドルが入金された疑いがある。
なお、ブロックチェーン監査企業BlockSecの分析によれば、今回のハッキング被害は「秘密鍵」を漏洩したことに起因する可能性がある。
TRXのマーケットメイクも
今月16日には、トロン(TRX)の公式マーケットメーカーとして、エコシステム全体の戦略パートナーとして参加することを発表したばかりだった。DeFi(分散型金融)を中心にあらゆるデジタル資産取引所におけるTRXペアの流動性を提供するとしていた。
また、今年6月〜7月には、破産申請したVoyager Digitalなど複数の暗号資産(仮想通貨)融資企業に対し、数億ドルの債務を返済していたことを明かした。
Terraform Labsが発行するアルゴリズム型ステーブルコインの「UST(TerraUSD)」の崩壊とヘッジファンドThree Arrows capital(3AC)の破綻の影響が広範に及んだことで、融資を受けていたWintermuteの債務が強制清算され、バランスシート(貸借対照表)の保有資産額が半減したとされる。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します