Uniswap、イーサリアムL2「zkSync 2.0」に展開へ

ユニスワップがzkSyncに

暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)エコシステムの大手分散型取引所(DEX)Uniswapが、メインネットローンチを控えるL2ネットワーク「zkSync 2.0」で利用可能になることが明らかになった。14日に終了したコミュニティ投票で、ほぼ100%の賛成票を集めて可決された。

Uniswapはイーサリアムエコシステムの最大規模のDEXの一つ。データサイトDeFi Llamaによると、Uniswapへの預け入れ総額を示す「Total Value Locked(TVL)」は約7,000億円(48億ドル)に上り、DeFi市場で5位にランクイン(執筆時点)。

zkSync 2.0は、Matter Labs社が開発しているZKロールアップベースのレイヤー2スケーリングソリューション。ZKロールアップはトランザクションを集約してオフチェーンで処理し、生成した暗号証明のみをイーサリアム・ブロックチェーンに保存する。

数あるZKロールアップの中でもzkSync 2.0は、EVM(イーサリアム仮想マシン)互換を備え、UniswapなどのdApps(分散型アプリ)をスムーズに移植できる利点がある。zkSync 2.0は2022年2月からテストネットに移行しており、まもなくメインネットを立ち上げ予定。

問題がなければ、22年4Q(10月から12月)中に各プロジェクトがzkSyncエコシステムに参加できるようになる計画だ。

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zkSync 2.0の利点

zkSync 2.0へのUniswapの進出案は、Matter Labsとペンシルバニア大学の学生が設立した分散型組織FranklinDAOが共同でUniswapコミュニティに提出したもの。

提案によると、既にzkSync 2.0のエコシステムには、DeFi(分散型金融)のトッププロジェクト(Argent:ウォレット、Curve:DEX、Yearn:金利アグリゲーター)、インフラプロダクト(Chainlink:オラクル、The Graph:データインデックス、Gnosis:金庫)、現金ゲートウェイを含む100以上のプロジェクトが待機している。

これらのプロジェクトがUniswap v3と連携し、DeFiレゴとも呼ばれる構成可能性(コンポーサビリティ)を発揮させることは、Uniswapにとってもユーザー活性化につながると主張。「No.1 DEXとしてのUniswapの地位をより強固にする」とアピールした。

zkSyncにデプロイすることで、セキュリティを低下させることなく、イーサリアムと比較してコストを削減し、新規ユーザーを取り込み、Uniswapのユーザー活動を促進できる。

Matter Labsはまた、zkSync上でのUniswapの移植作業は「EVM完全互換のため迅速かつ容易」だが、テストやコミュニティ調整を含めると「完全な実装には推定4~6週間かかる」と提案書で説明した。

Uniswapは既に、アービトラムやポリゴン(MATIC)など他のEVM(イーサリアム仮想マシン)互換チェーンへの展開を進めている。Uniswapの開発企業であるUniswap Labsは13日、シリーズBラウンドで242億円(1.65億ドル)を調達したことを発表していた。

関連:Uniswap Labs、シリーズBで242億円調達

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