BAYCとYuga Labs FTX破綻の影響を否定

Yuga Labs創設者「影響はない」

Bored Ape Yacht Club(BAYC)などのNFT(非代替性トークン)コレクションを手掛けるYuga Labsの共同創設者は12日、「FTXの経営危機は私たちに影響を与えていない」と発言した。

共同創設者の一人であるWylie Aronow氏は、次のように述べている。

私たちは米国版FTXにいくらか資金を預けていたが、今週初めにそれを外に移動していた。この事態によって損害を受けた人々のことに心を寄せている。

Aronow氏は、米国版FTXから出金して、コインベースのカストディへと移したことを示すオンラインデータも提示した。さらに他の資金はほとんど「銀行預金や国庫短期証券として保有している」とも続けている。

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FTXベンチャーズはYuga Labsに出資

FTXのベンチャーキャピタル部門FTXベンチャーズは、2022年3月にYuga Labsが実施した約625億円(4.5億ドル)の資金調達ラウンドに出資した企業の1つだった。

FTXベンチャーズの担当者は、FTXの姉妹企業アラメダリサーチが、NFTウォレットを管理しており、以前はNFT取引戦略の一環としてBored Apesを取引していたこともあると話している。なお、FTXベンチャーズの責任者Amy Wu氏が退職したことは本日報じられた。

識者によると、FTXグループが有するBAYCコレクションの推定価値は、4,000~5,000 ETH(約7~9億円)だと見積もられる。

FTXは12日、米連邦破産法11条(チャプターイレブン)の適用を申請したところだ。再建を前提にした破産申請であり、ただちに清算が行われることはないが、BAYCのNFTも資金源とみなされる可能性はある。

ただ、BAYCの推定保有額は、FTXの資産全体のごく一部に過ぎない。破産申請書類によると、FTXの負債は100億ドル(約1.3兆円)から500億ドル(約6.9兆円)に上るが、流動性の低い資産を含む資産も100億ドルから500億ドルあるとしている。

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米連邦破産法11条(チャプターイレブン)とは

日本の民事再生法に似た再建型の倒産法制度。経営を継続しながら負債の削減などを実施し、企業再建を行う。申請後に債権取り立てが停止され、債務者は負債の整理に取り組み、原則120日以内に再建プランを策定する。

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NFT市場への間接的な影響

FTX経営破綻の間接的な影響は、NFT市場にもおよんでいる模様だ。

イーサリアム(ETH)も含め、仮想通貨価格が全面的に下落する中、BAYCのNFTのフロア価格(底値)は10日の65ETH(約1,160万円)前後から、執筆時点の60ETH(約1,070万円)前後まで、7%ほど下落した。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
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