Gala Musicがデジタルコレクターアイテムをリリースへ 初期収益は音楽チャリティ団体へ寄付
「Let’s Dance」限定NFT発売
音楽NFT(非代替性トークン)配信プラットフォームのGala Musicは10日、著名な音楽プロデューサーLarry Dvoskin氏と提携し、David Bowie(デヴィッド・ボウイ)の名曲「Let’s Dance」の未発表バージョンを含むデジタルコレクターズアイテムを限定シリーズでリリースすることを発表した。
楽曲の著作権を管理するWarner Chappell Musicにとって、これまでにレコードやCD、デジタル版でリリースされていない楽曲のNFT契約は初めての試みだ。
4月14日には、Gala Musicの新しいプラットフォーム(MVP版)で、1983年にヒットした「Let’s Dance」の未発表バージョンがデジタルコレクターズアイテムとしてリリースされる予定で、これは同名アルバムの40周年を記念したものだ。
この作品は、オリジナル曲がリリースされてから19年後にレコーディングされたもので、デヴィッド・ボウイのプロデューサーを務めたDvoskin氏とのコラボレーションにより、新たなアレンジが施されている。
Dvoskin氏によると、当初はボウイの遺産管理者がNFTリリースの提案を断っていたが、2002年のボウイによるレコーディングに関するメールが見つかり、考えが変わったという。彼はボウイの熱烈なファンであり、オリジナルの複製ではなく、よりドリーミーでエレクトロニックなバージョンを目指していたと語り、今回のリリースがボウイの意図を適切に表現していると述べている。
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Bowieのデジタルコレクターアイテムとは
このBowieコレクターズシリーズには、「Let’s Dance」の未発表バージョンへのアクセスに加えて、デヴィッド・ボウイにインスピレーションを受けた限定アートが含まれている。ファンはこれらの作品をデジタル記念品として保管することができるほか、二次市場で取引することで追加報酬を得ることもできるだろう。
また、このデジタルコレクターズアイテムの初期収益は、音楽コミュニティに向けた健康や福祉サービスを提供する主要音楽チャリティ団体「MusiCares(R)」に寄付される予定だ。
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Gala Musicとは
分散型ゲームプラットフォームGala Gamesの姉妹プロジェクトとして22年2月にベータ版をローンチしたGala Musicは、2023年3月28日のフルローンチを迎え、ブロックチェーン技術とNFTを活用して、アーティストとファンに新しい音楽体験を提供することを目指している。
Dvoskin氏は、今回のリリースにGala Musicを選んだ理由について、「Gala Musicは、アーティストへのサポートが確実である最初のプラットフォームだと感じました。『Let’s Dance』の40周年記念という素晴らしいタイミングに興奮しています」と語っている。
Gala Musicを利用するためにGALAトークンは必ずしも必要ではない。ETH、クレジットカードで楽曲NFTを購入できる。新しいトラックは毎週リリースされ、価格はUSドルベースで1曲あたり約1.3万円(100ドル)で販売されている。
ファンは無料で音楽を聴くことができるだけでなく、自分の好きな曲やアーティストをコレクションとして所有できる。さらに、自分が所有する曲をプレイヤーノードとペアリングすることで、報酬を受け取ることができる。
Gala Musicはイーサリアム(ETH)チェーンからGala独自のL1ブロックチェーン(GYRI)へ移行している。楽曲NFTをノードとペアリングして報酬を受け取るには、公式サイトのアカウントページから操作し、所有する楽曲NFTをGalaのL1ブロックチェーン(GYRI)へブリッジする必要がある。
執筆時点ではGYRIへのブリッジのみが可能で、GYRIからETHへのブリッジバックは未導入だ。
現時点ではGala Musicは独自トークンを発行していないが、初期利用者は将来独自トークンに変換できる「BEAMS」を報酬として取得できる。執筆時点では、アーティストに対してBEAMSをHOLDすることで、アーティストをサポートすると共に、楽曲NFTの先行販売アロウリストなどの限定特典を楽しむことが可能。
今後ローンチ予定のオールアクセス・ファンストアでは、Galaとパートナーが提供する限定アイテム・オファー・アクセスパスなどが提供される予定だ。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します