バイナンスラボ、Web3スタートアップ支援の最終候補を発表
12のWeb3プロジェクトチームを選出
大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスのベンチャーキャピタル部門「バイナンスラボ」は18日、スタートアップ育成プログラム「Most Valuable Builder(MVB)Program 6」の最終候補に残った12のプロジェクトチームを発表した。
NVBプログラムは、BNBチェーン上でプロジェクトを構築するチームを支援するものだ。6度目となる今回のシーズンには、北米・欧州・アジア太平洋地域などを中心として1,500件以上の応募があり、その1%未満である12チームがファイナリストとして選ばれた。
選ばれたチームは、Web3創業者を支援する11週間のカリキュラムに参加。バイナンスラボは、そこでのパフォーマンスに応じて投資するプロジェクトを決定することになる。
バイナンスの共同創業者であるYi He氏は、「技術的ソリューションを革新し、Web3エコシステムに貢献するのに必要なスキルや価値観、長期的な見通しを持つ創業者を特定し支援すること」がバイナンスラボの使命だとコメントした。
BNBチェーンのソリューションエンジニアを務めるVictor Genin氏は、次のように説明している。
今シーズンのMVBは、開発者や起業家が分散型で安全性の高い、相互運用可能な次世代インターネットを構築できるようにすることに重点を置いている。
プログラムには、Web3の最先端の進歩に貢献する多彩なチームが集まった。DeFi(分散型金融)、インフラ、GameFi、SocialFi、メタバース、NFT(非代替性トークン)、持続可能なテクノロジーなど領域は様々である。
Web3とは
現状の中央集権体制のウェブをWeb2と定義し、ブロックチェーン等を用いて非中央集権型のネットワークを実現する試みを指す。代表的な特徴は、仮想通貨ウォレットを利用したdAppsへのアクセスなど、ブロックチェーンをはじめとする分散型ネットワークのユースケースがある。
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最終候補に選ばれたプロジェクト
ファイナリストとして選ばれたプロジェクトの中には、以下のようなものがある。
- セキュリティを重視するDeFiレンディングプロトコル「Kinza」
- プライバシーを保護するKYC(顧客身元確認)を提供する「Hinkal Protocol」
- エンドツーエンドの金融デリバティブを提供するDeFiプラットフォーム「EthosX」
- 取引可能なNFTやゲーム、ソーシャル機能を提供する占星術ライフスタイルアプリ「Sparkle.xyz」
- トークンや、AIによる会話を組み合わせるインタラクティブな会話型ゲーム「HIM」
- Web3ユーザーを対象としてdAppsに収益源を提供する広告プラットフォーム「Slise」
- 様々なプロジェクトに独自のマルチチェーンロールアップを提供する「AltLayer」
11週間のプログラムの最後に、トッププロジェクトが選ばれる予定だ。バイナンスラボのパートナーや、その他複数のベンチャーキャピタルも、参加チームへの投資可能性を検討するために招待される。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します