LayerZeroがGoogle Cloud Oracleを導入、ブロックチェーン相互運用性を強化

LayerZeroが「Google Cloud Oracle」利用

ブロックチェーンの相互運用を実現するためのプロトコルLayerZeroは12日、チェーン間のメッセージングセキュリティを担保するOracleとして、「Google Cloud Oracle」を導入したと発表した。

Google Cloud Oracleは、LayerZeroが対応するイーサリアム、BNBチェーン、アバランチを含む14のネットワークに適応する(執筆時点)。これらのチェーン上のアプリケーションは、すでにGoogle Cloud Oracleを利用可能で、9月19日にはデフォルト設定になるとのこと。

Google Cloud Oracleにより、LayerZeroプロトコルのブロックチェーン間の連携が強化されると期待される。各ブロックチェーン間でのデータのやり取りや通信の効率向上が示唆されているが、具体的な性能や詳細は提供されていない。

LayerZeroは、異なるブロックチェーン間でメッセージ送信が可能な相互運用プロトコル。異なるブロックチェーン上での資産の交換や情報の受け渡しや、トランザクションを連携して、DeFi(分散型金融)の複合的なトランザクションを実行するなどのユースケースが想定される。

OracleはLayerZeroにおいて重要な役割を果たしており、メッセージングプロトコルのセキュリティを確保する。データがブロックチェーン間を移動する際、Oracleがこのデータの信頼性を保証し、不正アクセスや変更を防ぐ役割を持つ。LayerZeroに接続する各アプリケーションは、必要に応じてOracleの力を借りてネットワークのセキュリティを高めている。

Oracleデータベースは、重要なデータを格納し、アプリケーションを実行するために広く使用されているデータベース管理システムの一つ。Google Cloudは2018年にアクセンチュアとの連携を通じて、OracleワークロードをGCP(Google Cloud Platform)上で稼働できるようになっていた。

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Google Cloud Oracleとは

LayerZeroは「Google Cloud Oracleは特別設計された検証ツールとして、LayerZeroの全アプリケーションで利用できる」との立場を明らかにしている。主要なメリットとして以下2点が強調された。

1.Google Cloud Oracleは、クロスチェーンメッセージングのhttpsの役割を果たす。https証明書がウェブサイトの正当性を証明するように、Google Cloud Oracleはデフォルトで全LayerZeroメッセージの正当性を高める。

2.セキュリティがモジュール化されており、PolyhedraZKなどの他の検証ツールと組み合わせることで、最適なセキュリティスタックの構築が可能。

Google Cloud Oracleを活用したいユーザーアプリケーションは、簡単に設定を変更して、OracleのアドレスをGoogle Cloud Oracleに切り替えることができる。

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