はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

FTXがLayerZeroを相手取り訴訟 約120億円の資産返還求める

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

レイヤーゼロに対して訴訟

暗号資産(仮想通貨)取引所FTXは8日、ブロックチェーンインフラ企業LayerZero Labs(レイヤーゼロ・ラボ)に対して訴訟を起こした。破産申請の直前にFTXの姉妹会社アラメダ・リサーチとの間で締結された約66億円(4,500万ドル)の取引を取り消すことを求めている。

さらに、レイヤーゼロとその前最高執行責任者が、FTX破産申請の90日間以内にFTXの口座から引き出した約59億円(4,000万ドル)以上を取り戻すことについても申し立てた。破産後、FTXの資産整理にあたっているジョン・レイ3世氏が率いる新生FTXによる訴訟である。

これは、特定の法的および財政的状況において、過去に支払われた資産や利益を取り戻すために提起されるクローバック訴訟に定義されるものと見られる。米国破産法には「優先的譲渡」の有効性に関する特定の要件が規定されており、これらの要件を満たさない場合、他の債権者の優先順位を踏まえた上で、過去の譲渡内容が取り消される可能性がある。

FTXは債権者への弁済に向けて、さまざまなルートで資金回収を急いでいた。

訴状によると、2022年11月7日、レイヤーゼロはアラメダリサーチに対して、貸し付けていた約66億円(4,500万ドル)の即時返済を要求した。2022年11月2日には、アラメダリサーチの資産の多くの部分がFTXが発行したFTTトークンに依存していることなどが報じられており、同社の財務危機問題はすでに明るみに出ていた。

関連FTXと姉妹企業アラメダ、FTT頼りの資金繰りを解明

こうしたことを背景に、FTXは、「レイヤーゼロはアラメダ・リサーチの窮地を利用した」と主張している。レイヤーゼロは、アラメダ・リサーチの流動性危機を十分に認識しながら、FTXのキャロライン・エリソンCEO(当時)と自社に有利な交渉を行ったとする形だ。

訴状によると、アラメダ・リサーチは、レイヤーゼロから借りた約66億円(4,500万ドル)の返却を免除してもらう代わりに、アラメダ・リサーチが保有していたレイヤーゼロ株式を譲渡することに合意した。アラメダは2022年、レイヤーゼロの株式約4.92%を約103億円(7,000万ドル)で取得したとされる。

FTXは今回、この譲渡が行われた際には、FTXグループはすでに破産状態にあったと指摘。その上で、この取引は破産法に基づいて、破産財団の利益のために取り消されるべきであると主張している。

アラメダリサーチとは

FTXの姉妹会社。仮想通貨市場に流動性を提供するマーケットメイカーで、数々の有望な暗号資産・ブロックチェーン企業やプロジェクトに出資していた。

▶️仮想通貨用語集

レイヤーゼロ関連の出金についても回収求める

さらに、FTXはレイヤーゼロと、そのアリ・リタン前CEOが、FTX破産申請前の90日以内に行ったFTX.comおよびFTX.USから引き出した資金を取り戻すことも求めている。FTXは2022年11月11日に破産申請していた。

レイヤーゼロは約24億円(約1,600万ドル)を10月末までに、残りの約7.4億円(500万ドル)を11月7日に引き出している。さらに、リタン前CEOは、FTXの破産申請の数日前にFTX.USの同氏と会社の口座から、約29億円(約1,960万ドル)を出金した。

FTXは訴状で、これらの資金引き出しは「優先譲渡」にあたり、破産法に基づいて回収可能だと主張する格好だ。

破産法では、資産を適切に分配し、全ての債権者に公平に債務を支払うことを目指す。そこで、一部の債権者に優先的に資産を支払う「優先取引」は、この公平性に反するために無効とされることがある。

資金回収努力

FTXは現在、様々な団体や個人から資金を取り戻そうと努力しているところだ。

FTXは破産前に、広告やスポンサーシップ関連などで前払いを行っており、この前払い金についても回収しようとして裁判所に書類を提出している。

例えば、メジャーリーグベースボール(MLB)、ナショナル・バスケットボール・アソシエーション(NBA)のマイアミ・ヒートなどの団体や、有名アスリートのシャキール・オニール氏や、大坂なおみ氏などに前払いを行っていた。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/23 火曜日
08:12
トランプメディア、451BTC追加購入で保有額10億ドル突破
トランプメディアが新たに451BTCを取得し総保有額が10億ドルを超えたと報じられた。第3四半期は5z480万ドルの純損失を計上したが仮想通貨戦略を継続している。
07:30
米仮想通貨特命官、CFTC・SEC新委員長を「ドリームチーム」と称賛
米ホワイトハウスのデビッド・サックス仮想通貨担当官がCFTC新委員長マイケル・セリグ氏とSECのポール・アトキンス委員長を称賛し、トランプ大統領が「ドリームチーム」を作ったと評価した。
07:20
仮想通貨投資商品、先週は1490億円超の資金が純流出
仮想通貨投資企業CoinSharesは、デジタル資産投資商品全体の先週における資金フローは約1,494億円の純流出だったと報告。ビットコインなどの銘柄別のデータも公開している。
06:30
ストラテジー社の米ドル準備金が3400億円超に、「仮想通貨の冬」に備え
マイケル・セイラー率いるストラテジーが普通株式の売却により7億4800万ドルを調達し、米ドル準備金を約22億ドルに増やした。仮想通貨の冬に備え配当と利払いを32カ月間カバーできるようにした。
06:05
JPモルガン、機関投資家向け仮想通貨取引の提供を検討=報道
これまで仮想通貨を否定してきたJPモルガン・チェースは機関投資家向けに仮想通貨取引サービスの提供を検討している。現物取引とデリバティブ取引が含まれる可能性がある。
05:50
ビットマイン、イーサリアム蓄積を継続 先週も約10万ETH買い増し
主要イーサリアム保有企業ビットマインが過去1週間で約10万ETHを追加購入し、保有が406万ETHに達したと発表した。弱気相場で買い増しを加速。
05:30
主要イーサリアム保有企業ETHジラ、債務返済のため116億円相当ETHを売却
ピーター・ティール氏支援のETHジラが債務返済のため2万4291ETHを売却し、仮想通貨イーサリアム蓄積戦略から現実世界資産トークン化事業への転換を表明した。
12/22 月曜日
20:05
Bybit、日本居住者向けサービス終了へ 2026年1月が最終期限
Bybitが日本居住者へのサービス終了を発表。2026年1月22日がKYC2完了の最終期限となり、未完了者は制限対象に。金融庁の規制強化を背景に、10月の新規登録停止に続く措置。世界第2位の取引量を持つ同社の撤退により、多くのユーザーへの影響が予想される。
18:00
Digital Space Conference 2026 無料チケット受付開始
ユーザーがメタディスクリプションを100文字程度で作成するよう依頼しています。DSC2026の記事内容に基づいて、SEOに適したメタディスクリプションを作成します。2026年2月17日、虎ノ門ヒルズフォーラムで「Digital Space Conference 2026」を開催。日本デジタル空間経済連盟主催、CoinPost企画・運営。AI、Web3、メタバース等を横断し次の社会像を議論。参加無料、チケット受付開始。
15:53
ユニスワップ手数料スイッチ提案が定足数達成 UNI焼却メカニズムが今週始動へ
ユニスワップのプロトコル手数料スイッチ提案「UNIfication」が定足数を達成。賛成票6,900万UNI超で12月26日の投票終了後、1億UNIの遡及的焼却と手数料連動型の継続的焼却メカニズムが今週後半に始動する見込み。
15:20
量子コンピュータは仮想通貨の脅威なのか?カルダノ創設者が示す客観的評価と対策
カルダノ創設者ホスキンソン氏が、量子コンピュータによる仮想通貨への脅威について冷静な対応を呼びかけ、米DARPA主導の、量子ベンチマーク・イニシアチブ(QBI)の参照を推奨した。
14:54
香港、保険会社の仮想通貨投資を解禁へ リスク管理100%義務付け=ブルームバーグ
香港保険監督局が保険会社による仮想通貨投資を認める新規制案を発表。100%の資本準備義務付けで慎重姿勢を示しつつ、2026年に公開協議を実施。総保険料約13兆円の業界から機関投資家資金の流入可能性。
14:03
著名投資家レイ・ダリオ、「ビットコインは中央銀行に大規模保有される可能性低い」と指摘
著名ヘッジファンド創業者のレイ・ダリオ氏がポッドキャストで、ビットコインは中央銀行の準備資産として大規模保有される可能性が低いと指摘。透明性や技術リスクを理由に挙げた。一方、個人投資家には5〜15%の配分を推奨している。
11:44
米議員、仮想通貨税制で法案起草 少額取引非課税やステーキング関連所得繰り延べも
米超党派議員が仮想通貨税制の改正法案を発表した。少額のステーブルコイン取引を非課税化することや、ステーキングやマイニング報酬の課税繰延べを盛り込んでいる。
10:51
ニューヨーク近代美術館、CryptoPunksなどNFT作品を永久所蔵
ニューヨーク近代美術館(MoMA)が12月20日、CryptoPunks8点とChromie Squiggles8点のNFT作品を永久所蔵品に追加。ブロックチェーンアートが主流美術機関に正式認められる重要な節目となった。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧