米大統領選出馬のラマスワミ氏、新たな「仮想通貨政策の枠組み」を提案予定
規制当局の姿勢を批判
米国大統領選の共和党候補ビベック・ラマスワミ氏(Vivek Ramaswamy) は20日、暗号資産(仮想通貨)リサーチ企業Messari主催のカンフェレンス「Mainnet2023」に登壇し、感謝祭(11月23日)までに「包括的な仮想通貨政策の枠組み」をリリースする計画を発表。現在の仮想通貨規制の状況を強く批判した。
Messariのライアン・セルキスCEOとの談話でラマスワミ氏は、この枠組み案はすでに「75%完成している」と述べ、すでに案に目を通したというセルキス氏も賛同した。
現在38歳のラマスワミ氏は、これまで政治の経験はなく、ヘッジファンドでポートフォリオを管理し、バイオテック企業を立ち上げ成功に導いた背景をもつ。同氏は、自身が関わってきた金融・製薬両分野で、各規制当局による「執行による規制という枠組み」を実際に経験してきたと語る。
仮想通貨業界での事業経験はないが、証券取引委員会(SEC)が規制の明確性を示すことなく、事後に規制執行を行うという行為は、今に始まったことではないとラマスワミ氏は指摘。アメリカ食品医薬品局(FDA)も同様だという。
このような経緯から、仮想通貨に対する「政府の接点」について「確固たる見解」を持つに至ったと述べ、「憲法に違反している”第四の政府部門”を閉鎖する」ことに情熱を持っていると主張した。
それこそが、今日の連邦政府の中枢にある癌なのだ。我々が選挙で選んだ人々が、実際に政府を運営しているわけではない。政治権力の大半は、ワシントンDCにある3文字の政府機関の建物の奥で、3文字の規制の”アルファベットスープ”の中に陣取っている、選挙で選ばれたこともない人々によって行使されている。
ラマスワミ氏は「アメリカ・ファースト2.0」と称する公約で、「管理のための官僚制度を解体する」ことを掲げており、大統領に就任した場合、1期目に連邦政府職員の75%を解雇すると表明している。
「本来のやるべき仕事を遂行している」25%の職員だけを継続雇用し、「存在すべきではない余剰の機関」は閉鎖。さらに規制当局に権限が与えられていないのにも関わらず、発令された規制を廃止すべきだと強調した。
これが可能なら、この国でイノベーションを解放し、経済成長を促すことができる。そして、さらに重要なことに、政府には四つではなく三つの部門があるという国家のアイデンティティを甦らせることになるのだ。
仮想通貨支持の姿勢
ラマスワミ氏は、ビットコインをはじめとする仮想通貨に肯定的なアプローチをとっていることで、知られている。
先月末、米仮想通貨投資企業グレースケールが、同社のビットコイン投資ファンド「GBTC」のETF転換を巡る訴訟で、SECに勝訴した際に、同氏は規制当局を批判するツイートを投稿している。
D.C.の影の政府は制御不能に陥っており、連邦裁判所は、3文字の政府機関の違法な不正行為に対する、私たちに残された*唯一の*防衛線だ。この判決は力強く、ビットコインとブロックチェーンのイノベーションを海外ではなく米国に留める道を開くものだ。
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当初、マスコミからは泡沫候補として扱われてきたラマスワミ氏だが、その支持率は急上昇している。
有識者からは、2024年の米大統領選は「ビットコイン選挙」であるという声が上がっており、グレースケールは、最新のレポートで、大統領選におけるビットコインの関連性はより高まる可能性があると指摘した。
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CNNによる直近の世論調査では、共和党の指名争いで大きくリードするトランプ前大統領に次いで、ラマスワミ氏が2位に浮上した。
一方、2位を維持してきたフロリダ州のロン・デサンティス知事の支持率が10%に低下。元サウスカロライナ州知事ニッキー・ヘイリー氏(12%)、元ニュージャージー州知事クリス・クリスティ氏(11%)といった、3人の有力候補を抑え、ラマスワミ氏(13%)が2位となっている。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します