バイナンス、欧州経済領域でVisaカードを停止
EEA地域でVisaカードのサービス停止
大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスは20日、欧州経済領域(EEA)におけるVisaデビットカードのサービスを停止すると発表した。
同地域のユーザーは、2023年12月20日までは、手元のデビットカードを通常どおり使用することができるが、その後は使えなくなる。また、ユーザーのバイナンスアカウントは特に影響を受けない。
バイナンスカードは、EEA地域のユーザーに6,000万以上のオンライン店舗や実店舗で、仮想通貨で商品やサービスを購入することなどを可能にし購入に対するキャッシュバックも付与していた。
バイナンスによると、成立した取引に対するキャッシュバックは、通常どおり配布される。
また、代替手段としてはBinance Payを挙げた。Binance Payは当初、友人や家族との間で仮想通貨を送受信できるP2P取引機能を提供していた。2021年より、小売店での決済機能を組み込んでおり、Binance Payを導入した世界の小売店で、仮想通貨による決済が可能だ。
マスターカードとVisaが提携解消
バイナンスが6月に米証券取引委員会(SEC)から訴訟を起こされた後、マスターカードとVisaが同社との提携を解消することが報じられていたところだ。
マスターカードの方は、アルゼンチン、ブラジル、コロンビア、バーレーンで、仮想通貨決済を可能とするバイナンスのカードを展開していたが、9月22日にこのプログラムを終了している。
また、Checkout.comやPaysafe Payment Solutionsなどの決済サービスプロバイダーもバイナンスとの提携から撤退。その影響でバイナンスは9月25日にユーロ(EUR)の入出金を一時停止していた。
なお、バイナンスは今月20日、ユーロ入出金のために、新たに決済サービスプロバイダーとの契約を締結したことを発表。ユーザーは再びユーロの入出金ができるようになっている。
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Web3参与の動き
VisaはバイナンスとEEAデビットカードサービスでの提携を終了するものの、Web3・ブロックチェーンに積極的に参与していく方針は変わっていない。
Visaの仮想通貨部門責任者Cuy Sheffield氏は6日のブログ記事で、Visaのネットワークが、「複数の通貨や銀行の決済ネットワークに加えて、複数のブロックチェーンネットワークやステーブルコイン、CBDC、トークン化された預入金」を支えていく将来を構想していると述べている。
Visaは5日、加盟店契約会社のステーブルコインUSDCによる決済機能を、ソラナ(Solana)ブロックチェーンに拡大すると発表したところだ。
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マスターカードも6月に、Web3企業を支援する新たな取り組みを開始している。
このプログラムにより、Web3企業が仮想通貨カードプログラムをリリースする上でのパートナー企業を見付けやすくなることが期待されているところだ。また、マスターカードは、仮想通貨と法定通貨の変換機能も提供する。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します