米SECゲンスラー委員長、ビットコイン現物ETFについて詳細は語らず
BTC現物ETFは審査中
米証券取引委員会(SEC)のゲーリー・ゲンスラー委員長は25日、暗号資産(仮想通貨)ビットコインの現物ETF(上場投資信託)の審査状況を事前に判断することはないと改めて語った。
「CoinDesk」に対し、ビットコインの現物ETFの審査は、まだSECのスタッフが作業をしていると説明。ゲンスラー氏を含む5名のコミッションに回付される前に判断することはないとし、今後の計画などについて話さなかったという。
ゲンスラー氏は25日に開催された「Securities Enforcement Forum」というイベントに出席。今回CoinDeskが報じたやりとりは、このイベントの際に行われたものである。
米国で初めて仮想通貨の現物ETFが承認されるかどうかについて、最近注目度が高まってきた。先週には「SEC初承認」の誤報が流れ、ビットコインの価格が一時急騰する動きもみられている。
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各社の現物ETFの申請には、最終承認判断の前に段階的に審査期限が設けられている。現在はSECが承認を延期している状況だ。また、グレースケール社がビットコイン投資信託「GBTC」を現物ETFに転換する申請の再審査を、米裁判所がSECに命じていることもあり、ゲンスラー氏のコメントには今回も注目が集まった。
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ゲンスラー氏の今回のコメントは、最近のコメントと同様の内容。先週も「ブルームバーグ」の取材で、審査の進捗状況について「事前に判断するつもりはない。SECスタッフは複数のETF提出書類について作業をしている」などとコメントしていた。
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仮想通貨の有価証券性
Securities Enforcement Forumのイベントでは、ゲンスラー氏の見解が書面で公開されている。
上述したグレースケール社との裁判やリップル裁判などから、SECは訴訟で苦戦しているとの見方も多いが、今回ゲンスラー氏は改めて、仮想通貨の大半は有価証券に該当する可能性が高いとの見解を示した。
結果として、多くの仮想通貨サービスの仲介企業は証券法を遵守する必要があると主張。現在の仮想通貨市場は、証券法による投資家保護が行われていないと述べている。
また、仮想通貨市場は広範囲に渡ってコンプライアンスが遵守されておらず、証券法が施行される前の1920年代の市場に似ていると指摘。詐欺や破産、マネーロンダリングなどの問題が起きても驚かないとした。
SECは数年に渡ってビットコインの現物ETFを承認してこなかったが、その理由の1つに投資家保護が十分ではないことも挙げている。
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