裁判での係争終了
米国でビットコイン投資信託からETFへの変換をめぐる裁判には終止符が打たれた。米連邦巡回控訴裁判所は23日、グレースケールがGBTCをビットコインETFに転換することをめぐる裁判で証券取引委員会(SEC)が再審査する必要があるとの8月の判断について正式な命令を下した。
本件の発端は、SECが昨年グレースケールのビットコインETF変換の申請を非承認したことで、グレースケールがSECを相手取って再審査を求める訴訟を起こしたこと。今年8月に担当の裁判官が「グレースケールの申請の却下は、SECが類似商品に対する異なる取り扱いを説明しなかったため、恣意的かつ気まぐれなものである。よって、グレースケールの申し立てを認める」として、SECがグレースケールの申請を再審査するよう判断を主張した。そしてその後SECは控訴申請の期限までに控訴しない方針を裁判所に伝えた。
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今回裁判所の正式な命令によってSECは再びグレースケールの申請を再審査することになる。グレースケールが先週、ビットコイン投資信託GBTCをビットコインETFに変換しArcaに上場させる申請を新たにSECに提出したばかりだった。
なおグレースケールのCLO(最高法務責任者)はその前日に「現物型ビットコインETFが登場するのはもはや確実なことだ」とコメントした。
承認される可能性は
現在多くの有識者はビットコインETFの早期承認を期待しているようだ。
仮想通貨取引所大手コインベースの機関投資家調査責任者、デビッド・デュオン(David Duong)氏は先週、コインデスクの取材で「ビットコインと他のトークンのパフォーマンスの乖離は、1つ以上のビットコインETFが承認される可能性がすでに部分的に織り込まれていることを示していると考えられる。SECで有利な決定が下された場合、ビットコインがよりアウトパフォームする可能性があるだろう」とコメントした。
また、メガバンクJPモルガンのアナリストは先週、現物型ビットコインETFの承認確率についてそれが2024年1月10日までに承認される可能性が高いと強気な予測を見せた。最初に可否判断を受けるのはARK Investの申請で期限は来年1月10日前後と予定される。
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ビットコイン(BTC)の価格はETF承認の期待から7月以来3ヶ月ぶりに31,000ドル台に復帰し2023年の高値を更新した。