SEC上訴せず
米SECは仮想通貨ファンド大手グレースケール・インベストメンツが主力投資信託GBTCを現物のビットコインETFに転換することをめぐる裁判の判決について上訴(控訴)しなかった。SECの上訴申請の期限は本日だった。ロイターが報じた。
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本件の発端はSECが昨年グレースケールのビットコインETF変換の申請を非承認したことで、グレースケールがSECを相手取ってこの訴訟を起こした経緯だ。今年8月に担当の裁判官が「グレースケールの申請の却下は、SECが類似商品に対する異なる取り扱いを説明しなかったため、恣意的かつ気まぐれなものである。したがって、グレースケールの申し立てを認める」として、SECがグレースケールの申請を再審査するよう判断した。SECは10月13日までに控訴の申請が可能だった。
一方、今回控訴しない動きは必ずしもSECがグレースケールの申請を承認することを意味するわけではない。再審査し別の理由で再び非承認することも可能だ。しかしその場合、世論の圧力はより高まるだろう。
ビットコインは今回の動きを好感され27,000ドルに復帰。また、GBTCの価格乖離はさらに縮むと見込まれている。
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