ブラックロックらビットコインETF申請書の修正版提出、SEC一斉承認の期待高まる
ビットコインETFの一斉承認に向けた期待
米国の資産運用大手ブラックロックとビットワイズが、暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)の現物ETFの申請書(S-1フォーム)の修正版を、米国証券取引委員会(SEC)に提出したことが4日に判明した。
延期されているビットコイン現物ETFの上場申請について、SECが一斉承認に向けた準備を進めているのではないかとの憶測が拡がっている。一部のアナリストは、SECが複数の申請に対して同時期の判断期限を設定していることに注目し、協調された動きであると見ている。
ブルームバーグ・インテリジェンスのジェームス・セイファート氏は、申請書の更新内容が類似していることから、議論が前向きに進行している可能性があると指摘した。
情報が次々に入ってくる。今夜(ビットワイズの修正後65分で)、ブラックロックからも別のBitcoin ETF S-1の修正があった。SECは明らかに、複数の発行者に同じか非常に似た指示を出しているようだ。
ブラックロックが提出した書類には、信託管理人が異常な値動きを監視する方法とマネーロンダリング防止のための新しい文言が追加されており、プライスウォーターハウスクーパースの監査済み声明も含まれている。
また、「スポンサーと信託は、公認参加者、マーケットメイカー、プライムブローカー、ビットコインカストディアンなど、スポンサーまたはその関連会社が徹底したKYCプロセスを保証するデューデリジェンスプロセスに適した、既知の第三者サービスプロバイダーとのみ取引する」との文言も記載されている。
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最初の承認グループに何が含まれるか
ブルームバーグのシニアETFアナリスト、エリック・バルチュナス氏によれば、SECの主な焦点は、ビットコインETFの中でも「物品提供(In-Kind Creation)」を許可するかどうかにある。彼が入手した情報によれば、最初のグループでは「現金によるクリエーション(Cash Creation)」のみが許可されるという。
Cash Creationでは、新しいETFユニットを作成する際に現金を使用する。この方法は比較的簡単で、市場の流動性を提供し、新規投資家が参加しやすい特徴がある。実際、ブラックロックは10月の修正案でETFへの初期流動性(シード)を募集する動きを示唆し、今回の提出文書ではその金額が投資家あたり10万ドルであることが明らかにされた。
一方、物品提供(In-Kind Creation)は、投資家が実際のビットコイン(BTC)を提供して、それに対応するETFユニットを発行する方法であり、代表例としてグレースケールの投資信託GBTCがある。
バルチュナス氏はまた、「最初の上場承認グループでグレースケールのETFへの転換申請が許可されるかどうか、について具体的な情報を持っておらず、不明確な状況」と述べている。
現在、多くのビットコイン現物ETFに関する判断が延期されているが、最近では、2024年1月1日を締め切りとするフランクリン・テンプルトンとハッシュデックスの2つのETF申請について、21日間のパブリックコメントを求める期間を設け、結論を先延ばしにした。
この措置により、来年1月5日から1月10日の間、特に1月8日(月)、9日(火)、10日(水)に多くのETF申請が承認される可能性があるとバルチュナス氏は指摘している。
この動きは、全てのビットコイン現物ETF申請に対して同時に承認を出すという規制当局の意図であると推測されている。一部の申請者に不当な先行者利益が生じることを避けるため、SECはすべての申請に一斉に承認を与える可能性があると考えられている。
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