自民党主導の「デジタル先端金融議連」発足、ビットフライヤーやコインチェックも参加

デジタル先端金融議員連盟発足

自民党の一部議員が5日に発足した「デジタル先端金融議員連盟」に、ビットフライヤーやコインチェックなどの暗号資産(仮想通貨)業界の企業も参加することがわかった。日本経済新聞が報じた。

デジタル先端金融議員連盟は、金融制度をデジタル化するプロセスで、時代に合わない制度を特定し改善することを目的とする。

議連とは、議会や立法機関内で特定のテーマ、関心事、政策目標に基づいて結集した議員のグループのこと。今回は、オンラインでの金融サービスを手がける民間金融機関も参画する。

ネット証券業界からはSBI証券や楽天証券、松井証券などが参加し、ネット銀行業界からも住信SBIネット銀行やソニー銀行、PayPay銀行が加わる。さらに、大阪取引所や東京商品取引所なども参加する予定だ。

議連の会長には、平将明衆院議員が就任する。平氏は、ブロックチェーン技術を活用したweb3プロジェクトの展開に取り組む自民党のプロジェクトチーム(PT)で座長を務めており、Web3技術に基づく政策提言にも期待が集まっている。

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金融業界 × Web3技術

Web3(ウェブスリー)はブロックチェーンを活用し、中央管理者を設けない分散型インターネットのこと。NFT(非代替性トークン)や暗号資産(仮想通貨)を用いた金融・資産取引、組織の自律的な運営(DAO)といったユースケースが次々と誕生しており、ユーザーは中央管理者なしでアプリケーションにアクセスできる。

日本では、ステーブルコインの発行に向けた法整備及び、デジタル証券(セキュリティトークン)をブロックチェーン上で展開するための法整備が進んでいる。また、2025年の日本国際博覧会(大阪・関西万博)では、公式デジタルウォレットの提供やNFTの配布が予定される。

Web3普及に向けた取り組みが徐々に拡大しているが、日本のデジタル証券においては、発行事例の多くが市場参加者が制限されたプライベートチェーンで進められている状況だ。

関連:イーサリアムベースのDigiFT、デジタル証券(RWA)市場展開に向けシンガポールでライセンス取得

海外の事例

一方、海外では、Web3のパブリックチェーンでの取り組みで先行している。シンガポールのDigiFTは、RWA(現実資産)トークン化市場をイーサリアム上で展開する取り組みで規制上の許可を得たところだ。フランスのソシエテ銀行が、イーサリアム上で17億円相当のデジタル証券を発行。ドイツで複数の銀行が仮想通貨カストディアンとしてライセンスを取得している。

また、CBDC(中央銀行デジタル通貨)の開発動向は、世界的に注目されている分野だ。中国ではデジタル人民元(e-CNY)の開発と実証試験が進行中で、既に2億6000万人以上の市民がそのテストに参加している。一方、ブラジル中央銀行もCBDCの実証試験を計画しており、2024年の導入を目指している。

日本銀行も、「デジタル円」の導入に向けて積極的に動いている。そのために、CBDCフォーラムを設立し、2022年4月からパイロット・プログラムを開始した。このプログラムでは、リテール決済や関連技術に関わる民間企業も議論に参加しており、その結果を踏まえて、日本銀行は2026年までにデジタル通貨の立ち上げを決定する方針だ。

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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