仮想通貨支持のラマスワミ候補、米大統領選から撤退

トランプ前大統領が他候補を圧倒

暗号資産(仮想通貨)支持で知られていた米大統領選候補ビベック・ラマスワミ(Vivek Ramaswamy)氏は米国時間15日、共和党の党員集会での選挙結果を受けて、選挙戦から撤退すると表明した。

党員集会ではドナルド・トランプ前大統領が集計率99%の時点で51%の票を得て他の候補を圧倒している。2位はフロリダ州知事ロン・デサンティス氏、3位は元国連大使ニッキー・ヘイリー氏が続き、ラマスワミ氏は4位だった。

ラマスワミ氏は、トランプ氏が支持を集めたことを受けて次のように述べている。

人々は自分たちが誰を望んでいるか明確に述べた。今夜、私は選挙運動を中止し、ドナルド・トランプ氏を支援し、彼が次期米国大統領になるよう全力を尽くしていく。

ラマスワミ氏はバイオテック企業を立ち上げ成功に導いた起業家だ。当初は泡沫候補とされたが昨年夏時点のCNNによる世論調査でトランプ氏に次いで、2位に浮上していた。

仮想通貨リサーチ企業Messariのライアン・セルキスCEOなど仮想通貨業界からも一定の支持を集めていたが、伸び悩んだ形だ。

セルキス氏は、選挙結果を受けて「ビベック氏は現在、この国で最も影響力のある自由主義者であり仮想通貨を支持している。トランプ氏は彼の価値を知っている」とXに投稿した。トランプ氏が当選した場合、ビベック氏を内閣長官として起用するのではと推測されている。

米国では今年11月に大統領選挙が予定されている。

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デサンティス氏らも仮想通貨支持

今回2位となったロン・デサンティス氏も仮想通貨に肯定的な姿勢で知られている。フロリダ州は2022年、州予算で仮想通貨やブロックチェーン推進に、70万ドル(約1億円)を割り当てた。

また、中央銀行デジタル通貨(CBDC)に関しては、政府による国民監視のリスクなどを指摘して反対。5月にはフロリダ州内でCBDCを禁止する法案に署名しており、大統領になった暁には米国でCBDCを禁止するとも発言してきた。

民主党候補に出馬している中ではロバート・F・ケネディ・ジュニア氏が仮想通貨を支持している。選挙活動への寄付をビットコイン(BTC)でも受け付けており、大統領に当選した場合、ビットコインを保有・利用する権利を保証したいと述べている。

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NFT発行するトランプ氏

トランプ前大統領は、仮想通貨自体には懐疑的な姿勢を取っているが、自身をモチーフにしたNFT(非代替性トークン)の販売で収益を上げてきた。

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NFTとは

「Non-Fungible Token」の略称で、代替不可能で固有の価値を持つデジタルトークンのこと。ブロックチェーンゲームの「デジタルアイテム」交換などに用いられるのみならず、高額アート作品の所有権証明や、中古販売では実現の難しかった「二次流通市場」における権利者(クリエイター)への画期的な還元手段としても注目を集める。

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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