関西電力:豪州パワーレッジャー社とブロックチェーン電力取引プラットフォームの実証研究開始
- 関西電力:豪州パワーレッジャー社とブロックチェーン技術を活用
- オーストラリア政府が支援するパワーレッジャー社と関西電力が提携を発表。電力売買の取引プラットフォームで使用可能な仮想通貨トークン「Power Ledger」は、バイナンスなどに上場している。
関西電力:豪州パワーレッジャー社とブロックチェーン技術を活用
関西電力は、電力消費者とプロシューマー(発電した電気を消費し、余剰分は売電する生産消費者)が、太陽光発電によって生じた余剰電力を直接取引する実証研究を豪州パワーレッジャー社と共同で、開始した。
同社は、「太陽光発電をはじめとした再生可能エネルギー等の普及により、現在の電力供給システムは、従来の大規模集約型から自立分散型のシステムへ変化してきており、将来的には、プロシューマーと電力消費者との間で、専用のプラットフォームを介し、電力が直接取引されるようになる可能性がある。」としている。
また、「金融をはじめ各業界においてブロックチェーン技術の普及が進むことが予想され、この電力直接取引においても、ブロックチェーン技術を活用した電力会社を介さない取引などが考えられることから、今回、オーストラリアなどにおいてブロックチェーン技術を活用した電力直接取引の実証研究の実績があるパワーレッジャー社と共同で実証研究を行う」としている。
仮想通貨トークン:パワーレッジャー
オーストラリア政府は2017年11月、ブロックチェーンの分散型エネルギーおよび水資源システムのプロジェクトに対し、総額800万ドルの助成金支給するなど支援すると発表。
Power Ledger社は、その対象に選ばれており、同社が開発する中央集権型の仮想通貨トークン「Power Ledger(POWR)」は、仮想通貨取引所バイナンスやHuobi、Bittrexなどに上場している。
他の電力会社の動向
日本では他にも、東京電力を始め、中部電力や熊本電力などが、仮想通貨及びブロックチェーン事業に注力している。
東京電力
東京電力は今年1月、ブロックチェーンを活用して、エネルギー取引等の基盤システムの構築を行う英国のベンチャー企業Electron社に出資。同社はこれらの取り組みを通じて、既存の中央集権的な管理システムを代替しうる、ブロックチェーンをベースにした分散型システムの導入を進め、エネルギー取引に変革をもたらすことを目指して中部電力
中部電力は今年2月、電力会社初のブロックチェーン技術の活用として、ブロックチェーン技術を活用した電子決済アプリを開発。
取り組み段階として、社内でのコーヒー代の支払いや、ユーザー間の通貨交換に使う実験が行われていることが判明。将来的にこの技術を応用することで、余剰電力を個人間で売買可能にするシステムの構築を目指しているとしている。
熊本電力
また、熊本電力は8月より仮想通貨マイニングファームを稼働。2018年8月からマイニングファームを稼働することを発表、8月1日より、マイニングファーム第1期の募集を開始した。
2020年3月に台数14,000台、売上げは9,000万円/月の目標を達成する計画としている。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します