ビットコイン上昇で韓国「キムチプレミアム」発生 価格乖離は2年間で最高水準に

韓国のビットコイン相場

データプロバイダー「CryptoQuant」のKi Young Ju CEOは7日、韓国の個人投資家の間で暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)の取引が活発になっていることを報告した。

CryptoQuantは、韓国の取引所と他国の取引所とのビットコインの価格差を表す「Korea Premium Index」という指数を提供している。この指数がプラス10%を超え、過去2年間で最も高い水準に達したという。

以下の投稿に添付されているのがKorea Premium Indexのグラフ。公式サイトの説明によると、指数が高い場合は韓国の個人投資家の買い圧力が強いことを示している。

グラフの黒の線がビットコインのドル建ての価格を示しており、緑と赤で表記されているのがKorea Premium Index。この指数は今週にビットコインの価格とともに上昇しており、10%を超えたのは2021年12月以来だ。

韓国は資本規制が厳しく、韓国の内外へのお金の移動が難しくなっていることも、ウォンでの取引増加の一因になっている模様。資本規制によって、他国で買って韓国で売るというアービトラージは難しいという。

アービトラージとは

同一の価値を持つ2つの金融商品の価格差を利用して売買を行って利益を得る取引手段のこと。日本語では「裁定取引」と呼ばれる。

▶️仮想通貨用語集

「CoinGecko」のデータによれば、本記事執筆時点におけるウォン建てのビットコイン価格は9001万ウォン超。これを円に換算すると約1,006万円である。

韓国の仮想通貨市場

韓国で仮想通貨の価格が他国と乖離する現象には「キムチ・プレミアム」という名称が付けられている。市場で注目される現象で、昨年12月にも韓国で価格乖離が起きていた。

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韓国金融情報局(KoFIU)が実施した昨年10月の調査によると、韓国における仮想通貨投資家の数は、2024年上半期に同国総人口の10%以上に相当する約600万人に達すると予測されている。韓国では仮想通貨投資家の存在感が大きくなっているようだ。

同国の与党「国民の力」は先月、今年4月の総選挙に向けた選挙公約の一環として、ビットコイン現物ETF(上場投資信託)の認可を含む、仮想通貨投資に関連した法律の制定を検討すると発表している。

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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