イーサリアム現物ETFが5月までに承認される確率は? 海外アナリスト6名が見解述べる
24年5月までの承認確率は
米各社のアナリストらは13日、暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)の現物ETFが今後、5月までに承認される確率を議論した。
ブルームバーグのシニアETFアナリストであるエリック・バルチュナス氏が主催したイベントに、米資産管理会社の幹部らが集まって意見を披露した格好だ。
まず、ビットワイズ・アセットマネジメントのグローバルリサーチ責任者を務めるマット・ホーガン氏は、5月までの承認確率は50%だと話した。
米証券取引委員会(SEC)のゲーリー・ゲンスラー委員長が、ビットコイン(BTC)先物ETFが既に存在している状況を背景に、それに続けてビットコイン現物ETFを認可したのと同じように、比較的スムーズに承認されるだろうと意見した。
ギャラクシー・アセットマネジメントのグローバル責任者であるスティーブ・カーツ氏は、5月までにイーサリアム現物ETFが承認される可能性は50%、2024年末までの場合は75%の確率だと述べている。
グレイスケールのETFグローバル責任者であるデイブ・ラヴァル氏も、5月までの承認確率は50%だとした。
グレースケールとコインベースは今月、SECとイーサリアム現物ETFをめぐって会議している。両社は、イーサリアムETFの安全性に対する懸念を払拭するためのプレゼンを行った。
ビットコイン現物ETFも、承認前に各社とSECが議論を重ね、ETFの調整や申請書類の修正を行った経緯がある。
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なお、バルチュナス氏は12日、イーサリアム現物ETFが5月までに承認される確率は35%まで下がったと意見していた。ビットコインETF承認前には、強気にさせる情報が入ってきたが、現時点でそうした動きが見られないと説明している。
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現物ETF承認判断に関する論点は
ビットワイズ・アセットマネジメントのホーガン氏は、イーサリアムETFの潜在的な問題点も指摘した。イーサリアムのステーキングで追加利回りを生み出すことを目指すArk Investとフランクリン・テンプルトンのETFに言及している。
こうしたETFが承認された場合、バリデータが一部に集中するリスクがあることに触れた形だ。ただ、ホーガン氏は、ステーキングされたイーサリアムは、ETF総流通供給量の4分の1に過ぎないとして、このリスクについては楽観的に見ている。
イーサリアムについては、その証券性の有無も現物ETF可否をめぐって一つの焦点として浮上しているところだ。
ゲンスラーSEC委員長は、過去にPoS銘柄は証券とみなされる可能性があると発言してきた。その一方でイーサリアムの証券性の有無については明言を避けてきた経緯がある。
スペンサー・アンド・ナンセンの調査アナリストであるオーリエル・バーテール氏は、SECがバイナンスとコインベースに対する訴訟で、有価証券とみなされるトークンのリストにイーサリアムを挙げていなかったと指摘し、5月までの現物ETF承認確率は60%以上だと推測している。
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ビットコインETFとは
ビットコインを投資対象に含んだ上場投資信託(Exchange Traded Fund)のこと。投資信託とは、投資家から集めたお金を1つの資金としてまとめ、株式や債券などに投資して運用される金融商品。運用成果が投資家それぞれの投資額に応じて分配される仕組みになっている。投資信託の中でもETFは証券取引所に上場しているため、株式と同様に売買ができる。
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