イーサリアム「BLOB」にデジタルアートを記録する方法 Ethscriptionsが導入
レイヤー2ガス代再度高騰
イーサリアム(ETH)のチェーン上にデジタルアートなどを記録するプロジェクトEthscriptionsは26日、「BlobScriptions」を発表した。
これは、イーサリアムの「Dencun」アップグレードで実装されたEIP(イーサリアム改善案)-4844の「BLOB(ブロブ)」に画像などのデータを刻むことができる方法である。
ブロブは、イーサリアムのブロックに添付する一時的なデータパケットだ。大量のデータを保持することができるが、イーサリアムの仮想マシンに永続的には保存されない。このため、ブロックチェーンの永久ストレージを圧迫することなく、大規模データ転送を実現できる。
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ブロブのデータは、イーサリアムノードによって約18日間だけ保管されその後削除される。このため、「BlobScriptions」によるデータも同期間でイーサリアムのチェーン上から消えることになる。
ただ、Ethscriptionsのトム・リーマン共同創設者によると、その後もBlobScriptionsはEthscriptionsのインデクサーに保存される格好だ。
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ブロブ基本料金上昇の要因に
一方で、BlobScriptionはブロブスペースの価格を大幅に押し上げた模様だ。
Dencunアップデート以降、ブロブの基本料金(ブロブを次のイーサリアム・ブロックに入れるため必要な最低ガス料金)は1weiであった。しかし現在ブロブの基本料金は平均で約6Gweiとなっている。CoinBrainによると、6Gweiは約0.20ドル(30.30 円)」に相当する。(執筆時)
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Duneによると27日から、作成されたブロブに占めるBlobScriptionの割合は急増しており、過去4時間では48.6%と最大のシェアを得ている。なお、Baseが11.6%、オプティミズムが10%と続いた。
Ethscriptionsのトム・リーマン氏は、大規模なレイヤー2だけでなく、一般の人々もブロブの恩恵を受けられるようにBlobscriptionsを作成したとコメントしている。
レイヤー2(L2)とは
「2層目」のブロックチェーンのこと。全ての取引履歴をメインチェーンに書き込むと負荷が大きくなり、処理速度の低下やネットワーク手数料の高騰につながる。そこで、取引履歴の一部をオフチェーンやサイドチェーンに記載するようにすることでメインチェーンへの負荷軽減や処理速度向上を期待することができる。
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ビットコイン「Ordinals」の問題
ビットコイン(BTC)においても、ビットコインの最小単位であるサトシに一意の番号を割り当て、チェーン上に画像などを記録するOrdinalsが登場している。
これらが記録のためにブロックデータを消費することに関しては、ネットワークの混雑や取引手数料の増加などの影響を懸念する声もあり、議論が行われているところだ。
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