CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン版NFT「Ordinals」機能を制限する提案、議論が紛糾

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

議論は膠着状態

暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)コア開発者Luke Dashjr氏による提案は、今のところ実装のための十分な支持を集めることができていない。

Dashjr氏の提案は、ビットコイン版のNFT(非代替性トークン)とも呼ばれる「Ordinals(オーディナル)」の機能をビットコインL1から取り除くものだ。

github上で話し合いが行われていたが、コア開発者の一人Andrew Chow氏は5日、次のように述べて議論を打ち切っている。

Dashjr氏の提案は論争を引き起こしており、現時点で誰もが受け入れられる結論に達する見込みはない。今の時点では、この件について膠着状態のやり取りを続けることに意味はないだろう。

ビットコインのコード変更は過半数の合意がなければ認められない仕組みだ。

Dashjr氏の提案はビットコインコアの脆弱性に対応するもので、BRC-20やOrdinalsなどの発行機能を使えなくするものだった。

同氏は、ビットコインコアはトランザクションの余分なデータのサイズを制限できるようにしてきたが、これらのトークンの「Inscription(刻印)」という行為は、プログラムコードとしてデータを難読化することで制限を回避していると意見している。

トークン発行にはその分ブロックスペースが必要であり、BRC-20やOrdinalsトークンについては、以前よりネットワークの混雑や取引手数料の増加などの影響が懸念されていたところだ。

Dashjr氏の「datacarriersize: Match more datacarrying」という提案は、様々な種類のデータを含むトランザクションを制限することを目的とするものだ。

関連ビットコインのソフトウェア「Bitcoin Core」、最新バージョンをリリース

BRC-20とは

ビットコインの最小単位である「サトシ」に特定の情報を関連付け、独自のデジタル資産を生み出す手法のこと。

▶️仮想通貨用語集

関連BRC-20とは?ビットコインのトークン規格がもたらす可能性と課題

Ordinalsに賛否両論

BRC-20トークンとOrdinalsに対する意見は、ビットコインコミュニティの中でも分かれているところだ。

支持者は、これらはビットコインへの関心を新たに高めるイノベーションであり、手数料の上昇も市場からの需要を示すものであると意見している。また、マイナーにとって新たな収益源を生み出すとの見方もある。

昨年12月には老舗オークションハウスのサザビーズがOrdinalsのアート作品で初めてのオークションを開催した。

関連サザビーズ、ビットコイン版NFT「Ordinals」のオークション初開催

一方で、ビットコインの使命は価値の保存などにあり、トークンの作成と取引は、RGBやライトニングネットワークなどのサイドチェーンやレイヤー2ソリューションで行うべきだとする人々もいる。

その他、ノード運営者がコスト増加に直面する原因になるため、Ordinalsなどの取引にルールを設けるべきとの声も挙がっているところだ。

関連: 初歩から学ぶビットコインETF特集:投資のメリット・デメリット、米国株の買い方まで解説

ビットコインETF特集
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
10/16 水曜日
13:15
あおぞら銀行とG.U.Group、ステーブルコイン発行に向けた合意書を締結
あおぞら銀行とG.U.Groupが信託型ステーブルコイン発行の検討で合意。Japan Open Chain上での展開を目指している。
11:55
米コインベース、SECに対し略式判決申立てを検討 仮想通貨調査記録の開示求める訴訟
米コインベースがSECを相手取った訴訟で略式判決を検討。仮想通貨規制の透明性向上を目指し、調査記録の開示を要求。
11:30
Sui、590億円超相当のトークン売却を否定
Suiのプロジェクトは、590億円超相当の仮想通貨SUIを内部メンバーが売却したとの主張を否定。内部メンバーがトークンに関するルールに違反することはないと強調している。
10:25
FTX、40億円相当のソラナを償還 取引所へ移動か
破綻した仮想通貨取引所FTXが大量のソラナをステーキングアドレスから償還。取引所へ移動し売却する可能性がある。
08:00
XRPやアバランチ含む複合型ETFを申請、米グレースケール
ETFの申請対象となるのは、「Digital Large Cap Fund」と呼ばれる5.24億ドル(780億円)規模の仮想通貨バスケット型投資信託。ビットコインが約75%、イーサリアムが約19%を占め、残りをソラナ、XRP、アバランチで構成している。
07:15
中国、約125兆円を追加調達の可能性
中国は特別国債を発行して、今後3年間で約125兆円を追加調達する可能性があることがわかった。仮想通貨の投資家やアナリストも中国の動向に注目している。
07:00
リップル、独自ステーブルコイン「RLUSD」の上場取引所を発表
米ブロックチェーン企業リップルは、独自の米ドルステーブルコイン「RLUSD」の立ち上げに先立ち、提携取引所とマーケットメーカーを発表した
06:25
米テスラ、2年ぶりにビットコインを移動 1000億円以上
イーロン・マスク氏率いる米テスラは、2年ぶりに仮想通貨ビットコインを大量に移動したことが確認された。
06:05
米国初のライトコイン現物ETF、Canary CapitalがSECへ申請
オーストラリアの暗号資産(仮想通貨)投資企業Canary Capitalは15日、ライトコインの現物ETFの申請書を米証券取引委員会に提出した。
10/15 火曜日
17:00
米大統領候補ハリス氏が暗号資産規制に言及 枠組みの支持と投資家保護を明言
米民主党大統領候補ハリス氏が仮想通貨投資家保護を表明。黒人男性有権者の支持獲得を狙う政策の一環として提唱された。
16:30
メタプラネット、10億円のビットコイン追加購入
本日ストップ高を付けたメタプラネットは、10億円分のビットコインを買い増し、保有量855 BTCに達したことを発表した。米国ETFへの資金流入や大統領選などの影響でビットコイン価格が上昇している。
16:01
米ビットコインETFに5億ドル超の資金流入 、6月以来の高水準
米国ビットコイン現物ETFに6月以来最大となる、5.5億ドルの純流入額を記録した。2024年第1四半期の平均ペースに迫る勢い。フィデリティがけん引した。
15:44
テザー社、コモディティ取引と伝統型金融に進出検討 新たな融資サービス構想も
ステーブルコインUSDT提供元テザー社が、コモディティ取引と伝統型金融分野への事業拡大を模索。新たな融資サービスの可能性も。
15:36
米国選挙情勢の政治的変化により、仮想通貨投資商品に600億円超の資金流入=コインシェアーズ
大手資産運用会社コインシェアーズは、最新週次レポートで、仮想通貨投資商品への流入が先週、608億円に急増したと報告。金融政策の見通しよりも、投資家が米国選挙の影響をより強く受けている可能性が高いと指摘した。
13:17
イーサリアムのステーキング要件緩和とバリデータ分散化を提案 ヴィタリック氏
ヴィタリック・ブテリン氏が提案するイーサリアムのステーキング革新案を解説。最低要件を32ETHから1ETHに大幅に引き下げ、取引確定時間を12秒に短縮する「SSF」が含まれる。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア