はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

ヴィタリック氏、イーサリアムのスケーリングソリューション「EIP4844」を紹介

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

取引手数料をさらに低下させる改善案

暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)の共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏は19日、スケーリングソリューションの一つ、「EIP4844」という提案を紹介した。

このEIP(イーサリアム改善案)は「proto danksharding(プロト・ダンクシャーディング)」とも呼ばれており、シャーディング実装前の段階で、イーサリアムのガス代(取引手数料)を大きく下げることが期待されている。

シャーディングとは

ノードを幾つかのグループに分割して、同時並列でトランザクションの検証作業を行う技術。イーサリアムの送金遅延や手数料増加など「スケーラビティ問題」に対する解決策の一つ。 データベースを水平方向に分割、検証作業を並列化することで処理能力の大幅向上が見込める。

▶️仮想通貨用語集

開発の背景

背景として、現在イーサリアムのネットワークが混雑し、取引手数料が高くなる傾向がある。シャーディングはこの問題を改善するものだが、実装されるには、まだ相当な時間がかかることが予想されている。

そこで、短期、中長期の解決策として、メインチェーンの外で取引を実行するレイヤー2ソリューション「ロールアップ(RU)」が開発されているところだ。

関連イーサリアム2.0、スケーラビリティ問題を改善するロールアップを識者が図解

レイヤー2(L2) とは

「2層目」のブロックチェーンのこと。全ての取引履歴をメインチェーンに書き込むと負荷が大きくなり、処理速度の低下やネットワーク手数料の高騰につながる。そこで、取引履歴の一部をオフチェーンやサイドチェーンに記載するようにすることでメインチェーンへの負荷軽減や処理速度向上を期待することができる。

▶️仮想通貨用語集

しかしロールアップを導入しても、イーサリアム以外の一部仮想通貨チェーンと比較して、手数料が高くなることもまた想定されており、さらなるコスト減が望まれていた。今回ヴィタリック氏が紹介したEIP4844は、これを叶えるものとなる。

EIP4844の仕組み

HashHubのブロックチェーンエンジニアの「const/コンスト」氏は、このEIP4844について解説し、見解を示している。

コンスト氏は、次のように説明した。

EIP-4844では、L2がL1に書き込むのに使える専用のトランザクション(blob transactions)を導入します。書き込まれたデータはblobと呼びます。L1に書き込まれたL2のデータは一定期間取得できればよいため、blobは一定期間で破棄されます。これによりノードはディスク使用量を抑えられます。

各ノードが負担するコストが小さいために、L2がL1(メインチェーン)へ書き込むコストも低くなり、結果としてL2のトランザクション手数料を削減できるという。

現在、イーサリアムのスケーリングソリューションとして様々なプロジェクトが開発を進めている。代表的なロールアップソリューション「Optimism」は18日、シリーズBラウンドで1.5億ドル(約170億円)を資金調達したと明かした。

関連イーサリアムL2「Optimism」、シリーズBで170億円を資金調達

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/16 水曜日
13:50
米司法省とCFTC、ポリマーケットへの調査打ち切り=報道
米司法省とCFTCが仮想通貨USDCで賭けに参加できるポリマーケットに対する調査を打ち切ったと伝えられる。米国ユーザーへのサービス提供疑惑を調査していた。
13:40
民主党幹部、審議中の仮想通貨法案めぐり「金融危機招くリスク」と警告
米民主党のマキシン・ウォーターズ議員が、仮想通貨法案CLARITY法・GENIUS法について「大規模詐欺と経済破綻につながる」と警鐘を鳴らした。またトランプ大統領とその家族の利益相反を強調し、「危険で意図的な欠点」があると批判した。
11:35
ビットコインATH更新後に利益確定売り急増か、クジラ活動でボラティリティ警戒
仮想通貨ビットコインが12万3000ドルの史上最高値を記録後、取引所への流入が急増し利益確定売りが活発化。14年間休眠していたウォレットが2万BTC売却開始、クジラ活動も活発化で市場調整の可能性。
10:10
トランプ大統領、GENIUS法案の採決動議で反対派議員と協議 再投票の見通し
トランプ大統領が16日、GENIUS法など仮想通貨関連法案の採決に必要な議員11名との合意を発表。同日の動議否決を受け、マイク・ジョンソン下院議長と連携して巻き返しを図る。
09:30
米マラソン、ビットコイン利回り戦略を拡大
米マイニング大手マラソンがTwo Primeの30億円調達を主導し、仮想通貨ビットコイン利回りサービスへの委託を2,000BTCまで拡大する。ビットコイン運用で収益多様化を図っている。
09:15
ProShares、XRPとソラナのレバレッジ型ETFを米国でローンチ
ProSharesは、仮想通貨XRPとソラナのレバレッジ型ETFをそれぞれ米国でローンチしたことを発表。これは先物で運用され、現物に投資する商品ではない。
08:45
ダイモンCEO、ステーブルコインに懐疑的も参入表明
JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEOがステーブルコイン事業への参入を表明。仮想通貨に懐疑的ながらも競争上の必要性を認める。シティグループやバンク・オブ・アメリカも検討中。
07:50
米フィデリティの子会社、メタプラネットの筆頭株主に
東京上場のメタプラネットにフィデリティ・インベストメンツ子会社が筆頭株主として12.9%出資。ビットコイン財務戦略を評価し海外投資家の関心高まる。
07:25
「米国の法整備で仮想通貨は主流化する」Bitwise幹部
Bitwiseの最高投資責任者は、米政府による法整備実現で仮想通貨は新たな時代に突入するとの見方を示した。仮想通貨は主流化し、それが戻ることはないと主張している。
06:55
カンター・フィッツジェラルド、6000億円規模のビットコイン取引で合意間近=報道
ブランドン・ルットニック氏率いるカンター・フィッツジェラルドが、ビットコインOGであるアダム・バック氏との間で40億ドル規模のビットコイン取引で合意間近。BTC投資戦略を加速。
06:05
米下院、仮想通貨法案の採決手続き動議を否決 問題点は?
米下院で仮想通貨関連3法案の手続き投票が196対223で否決。共和党保守派が中央銀行デジタル通貨の禁止条項不備を理由に反対票を投じた。
05:30
米シャープリンク、世界最大のETH保有企業に
シャープリンクが世界最大の企業イーサリアム保有者となり、7月15日時点で約29万4000ETH保有。平均取得価格2695ドルで含み益約9200万ドルを記録。
07/15 火曜日
17:27
スタンダードチャータード、ビットコイン・イーサリアム現物取引を開始
英国系大手銀行スタンダードチャータードが7月15日、機関投資家向けビットコイン・イーサリアム現物取引サービスを開始。世界初のG-SIBsによる暗号資産現物取引として注目。FCA登録済みで安全な取引環境を提供する。
13:50
米議会で「仮想通貨週間」開始、GENIUS法案など3つの主要法案を集中審議
米議会で仮想通貨週間が始まり、GENIUS法案、CLARITY法案、反CBDC監視国家法案の3つの主要法案が審議される。ステーブルコイン規制や仮想通貨の監督体制確立に向けた重要な1週間となると期待されており、業界も支援に力を入れている。
13:25
古参ビットコイン大口保有者、3000億円相当売却開始か=オンチェーンデータ
2011年のソロマイナーとみられる8万BTC保有の大口投資家が、ギャラクシー・デジタル経由で約3000億円相当のビットコイン売却を開始。バイビットとバイナンスにも直接入金。ビットコインが3%急落。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧