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ビットコイン週次レポート:1600万円台を窺う展開、トランプ減税法案通過で相場底堅く推移|bitbankアナリスト寄稿

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

今週の週次レポート

国内大手取引所bitbankのアナリスト長谷川氏が、今週の暗号資産(仮想通貨)ビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。


目次
  1. ビットコイン・オンチェーンデータ
  2. bitbank寄稿

ビットコイン・オンチェーンデータ

BTC取引数

BTC取引数(月次)

アクティブアドレス数

アクティブアドレス数(月次)

BTCマイニングプールの送金先

取引所・その他サービス

bitbankアナリスト分析(寄稿:長谷川友哉)

今週の週次レポート:

今週のビットコイン(BTC)対円相場は底堅く推移し、1600万円を窺う展開。週明けこそドル建てBTCの下降チャネル上限突破失敗で売りが出たものの、トランプ減税法案が上院を通過し下院審議に進んだことで、1520万円台で下げ渋った。

週央からは売り一巡で買い戻しが入ると、ADP雇用レポートで月間雇用者数が市場予想を大幅に下回ったことで、早期利下げ観測が台頭したほか、米国とベトナムが通商協議で合意したことを好感し、1570万円台に戻した。

3日、米雇用統計を控え持ち高調整の買いが入り、相場は1580万円を回復。ただ、ADPとは裏腹に雇用統計が上ぶれると、米金利が上昇した一方、景気の底堅さを好感し米国株相場が上昇し、BTC相場は高値圏で上下に振れた。

その後、米下院がトランプ減税法案を可決し、相場は戻りを試したが、11万ドル水準で失速している。

【第1図:BTC対円チャート(1時間足)】
出所:bitbank.ccより作成

3日の相場上昇によってドル建てBTC相場は下降チャネルのブレイクアウトに成功したが、終値での11万ドル乗せには苦戦し今一つ勢いに欠ける展開となっており、ダマシとなる可能性にも依然として注意が必要か。

4日の終値で下降チャネル上限を下回れば、失望売りにつながる恐れがあり、週末にかけて相場が弱含む展開が視野に入る。

ただ、雇用統計の上振れによって9月の利下げ観測が後退する状況とはなっているものの、トランプ大統領の目玉政策の一つである減税法案が成立する見通しとなったことで、来週の週明けからはドルや米国債への売り圧力が強まる可能性も指摘される。

ビットコインETFへのフローが3日も衰えなかったことに鑑みるに、中長期目線の投資家は米連邦政府の財政悪化を意識してBTCのエクスポージャーを増やしているとも見受けられる。

連休明けの米国市場では特に年限が長い米国債利回りに注目だ。バックエンドの利回りの上昇がフロントエンドよりも大きければ、ドル資産からの逃避による「アメリカ売り」のサインと言え、BTC相場の支援材料となろう。

【第2図:BTC対ドルチャート(日足)】
出所:Glassnodeより作成

来週は週後半の米失業保険申請件数や10年・30年債入札まで目星い材料に乏しいと言えるが、再来週からは米下院金融サービス委員会が「クリプトウィーク」と称して「クラリティ」、「ジーニアス」、「反CBDC監視国家」法案の審議を行うと発表しており、市場に活気が戻る切っ掛けとなるか注目だ。

寄稿者:長谷川友哉長谷川友哉(ハセガワ ユウヤ)
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

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