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Pivotal Trend Service株式会社により認証されています

PMNとは?米国証券法準拠のBTCマイニングトークンの特徴・将来性を解説

基礎情報

プロジェクト概要

Pivotal Trend Service株式会社(PTS)は、国内(横浜)を拠点とする2013年設立の技術企業である。主要株主には、累計運用資産40億ドル超を誇る香港の大手プライベート・エクイティ投資会社 SAIF Partners および、デジタル証券領域に特化した専門投資会社 AKIRA を有し、その資本力とネットワークを活かして事業を展開しています。PTSは、長年にわたり通信インフラサービスプロバイダーとして、SoftBank Mobile、KDDI、NTTといった大手通信事業者にインフラおよびエンジニアリングサービスを提供してきた実績を持つ。

2024年、同社は戦略的転換を実施した。通信インフラで培ってきたシステム運用・安定稼働・監視制御の技術基盤を活かし、ビットコインマイニングを中心としたブロックチェーンインフラ事業へと事業領域を拡大した。

同社のミッションは「すべての人が安全かつ合法的にビットコインにアクセスできる未来を創る」ことである。専門知識や機材がなくても、誰でもマイニングの恩恵を受けられる新しい投資手段として、ビットコインマイニングに連動した証券型トークン「PMN(Pivotal Mining Note)」の開発を進めている。

PTSは、日本企業として初めて、米国市場においてこの革新的なコンプライアンス型デジタル資産スキームを実現した唯一の存在。

従来のクラウドマイニングや単なるトークン販売では到達し得なかった、米国証券法Reg D / Reg Sに基づく正式なセキュリティトークン(デジタル証券)構造を、日本発として具現化。

これにより、PTSは法的安定性・透明性を備えた次世代のデジタルインフラモデルを切り拓き、日本から世界へ新たな金融ソリューションを発信しています。

主要プロダクト

PTSが提供するPMN(Pivotal Mining Note)は、従来のクラウドマイニングサービスとは異なる、規制準拠型のビットコイン投資商品である。

PMNの基本仕様
商品タイプ 米国証券法準拠のセキュリティトークン(デジタル証券)
運用期間 36ヶ月(3年間)
配当方式 満期時一括BTC配当
基準単位 ハッシュレートに連動
トークン規格 ERC-1404(譲渡制限機能付き)
稼働率保証 月間95%以上

PMNの特徴は36ヶ月の長期固定契約にある。これは、現在の価格で36ヶ月間のマイニング権利(ハッシュレート)を固定購入し、将来のBTCを取得する仕組みである。一般的なクラウドマイニングが1〜12ヶ月程度の短期契約であるのに対し、PMNは36ヶ月という長期固定契約を採用している。

この構造により、マイニングによるBTC取得で市場価格の高騰時に購入する必要がなく、投資時点で3年間の取得コスト(電力・算力)が固定される。また、36ヶ月のロックアップにより短期的な売買を制限し、米国証券法Reg D/Reg Sに準拠した投資契約として設計されているという。

Reg D/Reg Sとは

米国証券法に基づく私募規制。Reg Dは米国内の適格投資家向け証券発行を、Reg Sは米国外の投資家向け発行を対象。SECへの正式登録を経ずに、一定条件下での私募発行(登録免除)を可能にする米国証券法上の枠組み。

技術面では、NASDAQ上場予定の大手クラウドマイニング企業との提携により、最新世代の高効率ASICマシン(Antminer S21等)を使用している。

ASICとは

Application-Specific Integrated Circuitの略。特定の用途向けに設計された集積回路で、仮想通貨マイニングでは特定のアルゴリズム(例:BitcoinのSHA-256)に最適化され、高効率で計算を行う。汎用性は低いが、性能と電力効率に優れる。

仮想通貨用語集

PMNの投資モデル

PMNは、ビットコインマイニングの仕組みと米国証券法に準拠したセキュリティトークンを組み合わせた投資商品として設計されている。

投資商品としての設計理念

PMNは「最も効率よく、かつ安全にBTCを取得する投資モデル」として設計されている。同社は、ビットコインを取得する一般的な方法と比較して以下の特徴を挙げている。市場でのスポット購入は価格変動リスクが大きく購入タイミングに左右される。ドルコスト平均法(DCA)はリスク平準化できるが、上昇局面では総取得量が減少する。マイニング機材の自営運用は初期投資と運用コストが高く、専門知識が必要となる。

ドルコスト平均法とは

一定の金額を定期的に投資する手法。価格変動のリスクを軽減し、購入単価を平準化する。仮想通貨や株式など、価格が変動する資産の積立投資に適している。

これらに対し、PMNはBTCをマイニングから取得する仕組みを採用し、投資時点で3年間の取得コストが固定される設計となっている。36ヶ月のロックアップによる「売らずに持つ(Mind & Hold)」の仕組みも特徴の一つである。

同社は、Blockstream社のBMN(Blockstream Mining Note)を構造的参考モデルとしている。BMNは2021年から36ヶ月運用後に1ノートあたり約11.8 BTC、BTC建てで約32%のリターンを達成したと公式に報告されている。PMNは長期固定契約・実体ある算力・BTC建配当・規制準拠の透明性を目指して設計されている。

配当の仕組み

PMNの配当は、36ヶ月間にマイニングされたBTCを満期時に一括配当する仕組みである。配当されるビットコインは、契約されたハッシュレートによるマイニング報酬から、運営コストを差し引いた収益で構成される。

この設計により、投資家は法定通貨の価値変動とは独立してBTCを受け取ることができる。

運営組織・エコシステム

PTSのエコシステムは、複数の戦略的パートナーシップにより構成されている。マイニングインフラにおいては、NASDAQ上場予定の大手クラウドマイニング企業と36ヶ月の固定ハッシュレート契約を締結している。販売面では、米国最大級のSTOプラットフォーム「Republic」でのReg D/Reg S準拠販売を実施し、将来的な流動性確保のためSEC登録済みデジタル証券取引所「INX」での二次流通を計画している。

STO(Security Token Offering) とは

証券法上の規制に準拠して発行されるデジタル証券(セキュリティトークン)によって資金調達を行う方法です。 従来のICO(Initial Coin Offering)が法的根拠や投資家保護が不十分なまま資金を集めるケースが多かったのに対し、STOは、米国の証券法に基づき、Reg D・Reg S・Reg A/A+・Reg CFなど多様な規制スキームを活用し、投資契約や収益権をトークン化することで、透明性と法的安定性を備えた資金調達手法です。

発行対象は株式や債券に限らず、ファンド持分、配当・利息・収益の請求権など、多様な資産や権利がセキュリティトークンとして設計されます。

また、外部カストディ環境でのBTC分別管理により運営資産との明確な区別を行い、デジタル証券分野の企業Magic Circleから専門的なアドバイザリー支援を受けている。

経営陣・開発チーム
曲明(Doer Qu) 代表取締役CEO
潘明慧(Merida Pan) 取締役CSO、デジタル証券プロジェクトの国際連携担当
Douglas Borthwick 北米プレジデント、元INXグループCMO
阎焱(Andrew Yan) 株主、SAIF Partners代表

開発実績

2013年 会社設立、通信インフラ事業を開始
2013-2023年 NTT、KDDI、SoftBank等の大手通信事業者向けインフラ構築・運用で10年以上の実績蓄積
2024年 ブロックチェーンインフラ事業への戦略的転換、PMN設計開始
2025年Q2 米国証券法準拠のPMN開発完了、Republic・INXとの提携確立
2025年7月 PMN第一弾(Tranche 1)のSTO開始予定(目標調達額1,000万ドル)

資金調達・パートナーシップ

PTSは、主要株主としてSAIF Partners(ソフトバンク・アジア・インフラファンド)およびAKIRAを有しており、これらの資本支援とネットワークを活かして、日本・アジアにおけるデジタルインフラ及びデジタル証券ビジネスを推進しています。SAIF Partnersは、累計運用資産40億ドル超を誇るアジアを代表するプライベート・エクイティ投資会社である。AKIRAは、デジタル証券領域に特化した専門投資会社です。

PMNのSTOを通じた資金調達計画では、最大5,000万ドルの調達を目標としている。2025年7月に開始予定の第一弾では1,000万ドルの調達を計画しており、米国証券法Reg D/Reg S準拠の私募形式で実施される。

戦略的パートナーとの連携体制

パートナー 役割・提供価値
SAIF Partners 資金・知見・グローバルネットワークの提供
Republic 米国での規制準拠STOプラットフォーム
INX SEC登録済み取引所での二次流通基盤
Magic Circle デジタル証券分野の専門的アドバイザリー
CoinPost/PR TIMES 日本市場向け情報発信・教育啓発

リスクへの対応

同社は、PMNの投資モデルにおける各種リスクに対して以下の対応策を実施している。

リスク要因 対策・軽減措置
BTC価格変動 BTC建て配当により法定通貨の価値変動から独立
難易度上昇 36ヶ月の長期設計により短期変動を平均化
稼働率低下 月間95%以上の稼働率契約保証
運営リスク 予備算力量(Reserve Capacity)による収益安定化

将来戦略

PTSは、今後5年間の成長戦略として以下の3つの軸を中心に展開する計画を示している。

1. 技術サービスの深化とローカライズ対応

通信インフラで培ってきたシステム運用・安定稼働・監視制御の技術は、ビットコインマイニングにおいても応用可能である。

特に日本市場においては、日本企業が利用できるマイニング運用支援やカスタマイズされた技術サポートを強化していく。PTSは、日本の事業者に最適化されたWeb3インフラサービスの提供を目指している。

2. 製品ラインの拡充と柔軟な商品設計

現在のPMNを起点に、異なる保有期間・収益設計・対象通貨による商品ラインの拡充を予定している。

具体的には、短期リターン型・長期積立型の選択肢の提供、BTC以外の暗号資産(ETH、LTC等)への展開、ステーキング型・通貨分散型などの新モデルの開発、そして用途や投資家ニーズに合わせた複数シリーズの展開を計画している。

3. 戦略的パートナー連携とグローバル拡張

今後は、Tier1のマイニングマシンメーカー、大手マイニングプール、米国のライセンス取得済みSTOプラットフォームや取引所との連携を深め、より高度な金融商品や運用基盤の構築を目指す。

時期 マイルストーン
2025年Q4 PMN第一弾(Tranche 1)の販売完了予定
2026年以降 第二弾(Tranche 2)以降の段階的発行実施
2028年頃 初回PMNのBTC配当実行(36ヶ月後)
将来計画 ETHノード運営等、BTC以外のインフラへの事業拡張

注目情報

規制対応への取り組み

PTSは米国でのReg D/Reg S準拠のSTOにおいて、厳格な法規制への準拠を実施している。同社は「厳しさはむしろ信頼の源泉である」という理念のもと、法務・会計・KYC/AML・投資家管理・トークン制御など、すべてのプロセスにおいて詳細な検討と書面整備を完了したと述べている。

日本企業が国際的なSTO市場に参入する際の最大の課題は「前例がないものは避ける」という文化的障壁であるが、PTSは国境を超えて法規制を理解し、時間をかけて信用を積み上げることで、制度と技術の橋渡し役として機能することを目指している。

投資家保護への取り組み

PMNは、従来のクラウドマイニングが抱えていた課題への対応として、短期契約に対して36ヶ月の長期固定契約を採用し、日次モニタリング可能なダッシュボードを提供している。また、米国証券法準拠の投資契約として設計され、外部カストディによる分別管理を実施している。

PTSは、「テクノロジー × 金融」の融合によって社会的に価値あるサービスを提供し、日本およびアジア圏において、ブロックチェーンと実社会の橋渡しを担う存在として、教育・啓発活動にも注力していく計画である。

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