はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

イーサリアム2.0、スケーラビリティ問題を改善するロールアップを識者が図解

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

数年かけイーサリアム2.0へ

イーサリアム2.0への移行に向けて鋭意開発が進むなか、その複雑な移行過程について、識者(trent.eth)が図解した。スケーラビリティソリューションであるRollups(ロールアップ)が、どのように関わってくるかについても説明している。

イーサリアムは現在、ネットワーク負荷上昇時のトランザクション詰まりやGas代高騰など、慢性化するスケーラビリティ問題の解決等を図るにあたり、イーサリアム2.0への移行を進めており、2.0ではコンセンサスアルゴリズムなど、ネットワークの核となる部分にも変更がある。

関連:監査企業Quantstamp「イーサリアム2.0の開発は順調」

まず、trent.ethの説明によると、重要なポイントとして、今のイーサリアムのデータ、DAppsなどはフェーズ1.5までは何も変化が加えられないという。

移行の各段階

フェーズ0

フェーズ0では、デポジットコントラクトに十分なイーサリアムが預けられたのち、ビーコンチェーンが既存のイーサリアムチェーンとは別にローンチされる。ビーコンチェーンのみなのでテスト段階の意味合いも強いとされる。

デポジットコントラクトは、イーサリアム2.0にてバリデーターになるためにイーサリアムを預ける(ステーキングする)コントラクトで、現在、監査の終了を待っている段階だ。

関連:イーサリアム2.0のデポジットコントラクト、監査結果待ち

フェーズ1

フェーズ1ではシャードチェーンが実装されるが、初めはデータを記録するのみのブロックチェーンになる。また、スケーラビリティのソリューションであるRollupsがこのフェーズでビーコンチェーンを活用する。

フェーズ1.5

フェーズ1.5で、イーサリアムのPoWやマイナーといった存在がPoSやバリデーターといった存在に取って代わられる。

フェーズ2

フェーズ2で、既存のシャードがトランザクションを実行する能力を得る。


これらの段階を経て、イーサリアム○○は最終的に、また単純に「イーサリアム」と呼ばれるようになるだろうとしている。trent.ethはこの解説について、あくまであり得る将来についてだとし、公式なものではないと注釈を加えている。

Rollupsとスケーラビリティ

レイヤー1とは、現在のイーサリアムベースとなるプロトコルでメインネットを指しており、レイヤー2は、イーサリアム上に構築されたプロトコル(スマートコントラクトプラットフォーム等)を意味する。

Rollupsは、「Layer2」のスケーラビリティソリューションと説明された。例えば、オプティミスティックロールアップ(OR)などが、スケーラビリティ問題を改善するプロジェクトとして、既にテストネット段階に踏み出している。

イーサリアム2.0は、スケーラビリティを改善することが目的の一つであるのに、なぜ「OR」のようなレイヤー2ソリューションが開発される必要があるのか?

この点については、イーサリアム2.0(ベースレイヤー)によってもたらされるスケーラビリティの改善が、2.0後のフェーズで実現するからだという。これだとスケーリングは事実上数年先の話となる。

そこで、イーサリアム2.0の初期の方の段階で実現される、「データ利用レイヤー」としての存在価値をRollupsが活用し、中期的なスケーラビリティ改善策を実現させるという趣旨が提案された。

イーサリアム共同創業者のヴィタリック・ブテリン氏は、過去の投稿で、以下のように結論をまとめた。

イーサリアムのエコシステムは、直近・中期の将来のためのスケーリング戦略として、rollups(とplasma、channelsもいくらか)に全集中することになりそうだ。

また、イーサリアムのレイヤー2スケーラビリティソリューションであるplasmaとは何が異なるのかという点については、OMGコミュニティのJoel Fostar氏が有用な図を公開している。

出典:omgpool

Rollupsは、スループット(トランザクション処理能力)を多少犠牲にする代わりに、スマートコントラクトをスケールするとされる。(ORの場合、EVMと互換性のある仮想マシン、OVMが実装される。)

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
09/29 月曜日
18:10
イオレ、SLASH VISIONと提携 レンディングと決済サービスの連携強化へ
イオレはSLASH VISIONと提携し、仮想通貨レンディングや決済サービスの連携を強化。ウォレット基盤を活用し利便性と収益機会を拡大する。
15:04
UXLINK、トークン全面スワップなどセキュリティ被害の緊急対策と補償計画実施へ
UXLINKハッキング事件が発生し、マルチシグウォレットの脆弱性により約30億円が不正流出した。攻撃者による偽造トークン大量鋳造でUXLINK価格が暴落するなどの影響が生じたが、被害者救済と補償計画のため、新コントラクトへの全面移行、1:1トークンスワップ、被害者補償計画などを実施する。
14:05
米政府閉鎖リスクによる仮想通貨市場の影響は? 規制や法整備遅延の懸念も
米国の政府閉鎖リスクが高まり、28日にビットコインは5.7%、イーサリアムは10%下落した。また、規制当局の審査機能停止によりETF承認など、仮想通貨規制の遅延が懸念されている。
14:00
投資ファンドSIGなど出資 クオンタムソリューションズがイーサリアム財務戦略を打ち出す
東証上場のクオンタムソリューションズが日本企業初のイーサリアム財務戦略を発表。米大手SIG、ARK、IAMから大規模資金調達。潜在株式は最大4,400万株に。
12:09
「ハイパーリキッドは初期のソラナを彷彿とさせる」アーク・インベストのキャシー・ウッドが強い関心
資産運用会社アーク・インベストのキャシー・ウッドCEOが、ハイパーリキッド(HYPE)への高い関心示した。また、「仮想通貨ビッグ3」を挙げ、ゴールドの上昇についても意見した。
09:55
中国の大手資産運用会社「チャイナAMC香港」、イーサリアム上MMFの総資産額750億円規模に
中国最大級の資産運用会社チャイナAMCが運用するイーサリアム上トークン化MMFが750億円規模に達している。一方で中国当局はRWA製品について監視強化していると伝えられる。
09/28 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、ETH年末1万ドル予想やマルチ資産ETFがXRPやSOLに投資拡大など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
今週のビットコインは反落推移、FRB慎重姿勢で利下げ観測後退|bitbankアナリスト寄稿
今週のビットコイン相場は上昇から一転反落し1650万円台で推移。クジラのETH売却や利下げ観測後退が影響。CME先物の窓埋め後も失速し、9月安値に接近。米政府閉鎖リスクがBTCに与える影響をビットバンクのアナリストが分析。
11:00
週刊仮想通貨|金持ち父さん著者のBTC・ETH保有に高い関心
今週は、金持ち父さん貧乏父さん著者のロバート・キヨサキ氏の仮想通貨ビットコイン・イーサリアム保有、アーサー・ヘイズ氏の市場展望、バイナンス共同創設者CZ氏の対談に関する記事が最も関心を集めた。
09/27 土曜日
13:35
米サイバーホーネット、S&P500指数とXRP・SOL・ETH連動のETF承認を申請
米投資運用会社サイバーホーネットが米SECに仮想通貨とS&P500指数を75対25の比率で組み合わせた3つのETFを申請したことが明らかになった。
13:30
メタマスクトークンの可能性は?注目理由やリスクをわかりやすく解説
メタマスクのエアドロップは? メタマスク(MetaMask)の独自トークン(仮称:MASK)について、開発会社Consensysのジョセフ・ルービンCEOがインタビューで「予想…
11:35
日本、アジア太平洋地域でXRP市場の成長率トップに チェイナリシス報告
チェイナリシスの調査によると日本の仮想通貨市場がアジア太平洋地域において成長率で首位になった。規制整備が背景にあるとみられる。また、XRPが人気の銘柄だった。
11:15
デジタル証券がSBIや三菱UFJなどから3億円調達、累計12億円に
デジタル証券株式会社は新たなラウンドで3億円の資金調達を完了したと発表した。SBIベンチャーズ、三菱商事、三菱UFJキャピタルが出資し、累計調達額は12億円となった。
09:45
ビットコイン・トレジャリー企業のPIPE後、株価大幅下落の傾向 CryptoQuant分析
仮想通貨ビットコインを蓄積する企業がPIPE投資による資金調達を行った後、株価が大幅下落する傾向がある。CryptoQuantの分析した実態と今後の予想を解説する。
09:20
ブロックチェーンゲーム「キャプテン翼RIVALS Polygon/Oasys」、11月28日にサービス終了
「キャプテン翼RIVALS」の運営チームが2025年11月28日でのサービス終了を発表。長期運営を目指もゲームエコシステムの継続が困難になったと説明。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧