
仮想通貨市況
暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比-1.14%の1BTC=117,700ドルに。
テクニカル分析の観点では、116,000ドル水準の重要なサポートライン(下値支持線)を下回った場合、110,000ドル付近まで下落する可能性が指摘されている。
主要アルトコインではすでに調整色が強まっており、エックスアールピー(XRP)が前日比3.2%安の3.1ドル、ソラナ(SOL)が4.7%安で推移している。これらの動きは、高騰後に見られる典型的な利益確定売りの局面を示している。
Glassnodeは、最新のレポートでアルトコイン市場の現状について分析した。今年7月以降ビットコインは高騰し、週安値の105,400ドルから過去最高値の122,700ドルまで上昇した。
特に9日以降は数多くのアルトコインがビットコインの上昇率をアウトパフォームしている。特にイーサリアムが牽引役となり、アルトコイン全体の時価総額は過去2週間で2,160億ドル増加した。
時価総額2位のイーサリアムの先物取引量は、2022年に底値をつけて以来初めてビットコインを上回ったほか、OI(未決済建玉)における割合も38%まで上昇し、2023年4月以来の最高水準に達した。
一方、足元では過熱感も増している。
投機活動の指標となるデリバティブ市場では、主要アルト(ETH、SOL、XRP、DOGE)の未決済建玉が7月中に260億ドルから440億ドルへと69%急増している。この規模の増加は12日以上連続と統計的な異常値を記録しており、過去最長期間となっていた。

レバレッジ取引の急拡大は諸刃の剣であり、市場の脆弱性が高まっているとの見方ができる。月間のファンディングコストは約3,290万ドルに達し、2024年3月の市場高値時に匹敵する水準となっていた。
この点についてGlassnodeは、「現在はバブルの傾向を示しており、急激なボラティリティショックに対する脆弱性が高まっている」と警鐘を鳴らした。
マクロ経済の影響は
ただし、マクロ経済の観点からは、米国と欧州連合(EU)の関税協定が正式に成立すれば、株式や暗号資産といったリスク資産にとって追い風となるとの見方が強まっている。
ロイターの24日の報道によれば、米国と欧州連合(EU)が進める貿易交渉において、米国がEUに対する包括的関税率を15%に設定することで合意する可能性がある。
この水準が実現すれば、米国が今月初旬にEUに通告していた30%の関税率から半減する形となる。EUは合意に至らず交渉決裂した場合、米国製品に対する大規模な報復関税を示唆していた。
直近の市場データを分析すると、ビットコインと米主要株指数である「S&P 500」の相関係数は1.0近くまで上昇しており、ハイテク株主体のナスダック指数との相関も同様に高い水準を維持している。対照的に、ビットコインと金(ゴールド)の相関係数はマイナス圏で推移しており、両資産の価格動向が逆方向に動いていることを示している。
このような相関関係の変化は、市場参加者が金などの安全資産から仮想通貨を含むリスク資産へと資金をシフトさせていることを裏付けている。
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